日本の朝鮮政策

出典: Jinkawiki

日本と朝鮮の関係は、特別な事情を持つ。 第一に、日本はかつて朝鮮に対して過酷な植民地支配を行い、生産物及び土地をはじめ、言葉・信仰・姓名にいたるまで、その民族性の全てを奪った。 第二に、朝鮮は1945年8月に日本の敗戦によって解放されたが、同時に、アメリカと旧ソ連によって南北に分断された。 このように、日本は朝鮮に対して緊張緩和という環境作りに全く協力することのない立場にいた。 日本と朝鮮民族との間に植民地支配の清算は十分になされていない。例えば、韓国の世論調査において依然として「日本は嫌い」という国民は少なくない。 日本政府は、この植民地支配の清算を果たすこと明言し、日朝関係の全般的改善のために日本から進んで行動することを公表した。すなわち、日朝正常化の基本課題を明らかにし、日朝両国の政府間交渉を行いたいと公表した。 こうすることで、日朝正常化の扉は開いた。日本政府が行うべき行動は以下の4つのことである。 ①北朝鮮との貿易・経済協力関係を推進すること。 ②日朝間の学術・文化・スポーツの交流のために政府が積極的に協力すること。 ③国連をはじめ、国際会議において朝鮮に対して中立的立場をとること。 ④朝鮮に対する軍事的な関与を絶対にしないこと。 日本は、受動的立場ではなく、積極的な立場で朝鮮政策を進めてゆく必要がある。そうすることで、少しずつ信頼関係が築かれるはずだ。

引用・参考文献 『提言・日本の朝鮮政策』 岩波書店 1989


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