注意欠陥多動性障害3
出典: Jinkawiki
ADHD(注意欠陥多動性障害):
ADHDが多動性を伴うことから学級崩壊の一つと考えられている。不注意の症状として以下が挙げられる。 ①学業、仕事、またはその他の活動において、過ちを犯すことが多いので細かく注意するが、再び不注意な過ちを犯すことがある。 ②学習や遊びの中に、注意を持続することが困難になることがある。 ③直接話しかけられていたときに、話を聞いていないように見えるときがある。 ④反抗的な行動、または支持を理解できないわけではないが、学習や用事などの支持を聞くことが出来ない。 ⑤学習や活動を行うための手順が組み立てられない。 ⑥授業や自主学習のような精神的努力の持続を必要とする課題に取り組むことを避けようとする。または行ってもいやいやする。 ⑦学習や活動に必要な道具をよく無くす。 ⑧取り組んでいる以外のことで、刺激が入るとすぐに注意がそらされる。 ⑨毎日やっている活動をよく忘れてしまう。
多動性の症状として、 ①いつでも手足をそわそわと動かし、いすに座ってももじもじしている。 ②教室などで、席についていなければならない時でも席を離れる。 ③静かに椅子に座っていなければならない状況で、必要もないのに走りまわったり、高い所に登ったりするなどの行動を行う。 ④静かに遊んだり、休んだりすることがなかなかできない。 ⑤「じっとしていられない」まるで「機械が動いているように」動きまわる。 ⑥おしゃべりが始まると止まらない。
衝動性の症状として、 ①相手の質問を最後まで聞かずに思いついたら話し始めてしまう。 ②決められた順番を待っていることが出来ない。 ③(悪意なく)第三者の会話を中断させたり、ゲームに干渉したりする。 学校の対応:ADHDやLDの子どもたちを傷つけないために対応に気をつける。また、ADHDの子どもたちは二次的な障害として学習面での遅れを持っている。彼らは、学習面での遅れを気にしている。だから十分な配慮をするように注意するべきである。クラスのみんなの前で学習の遅れをしたりするとひどく傷つけることになるので、時間をかけて信頼関係を作り、指導していくようにする。
*教室での配慮…座席の位置 ADHDの子は、注意力が散漫になるため、集中できない環境(窓際。出入り口の近く)は避けるべきだ。教師の目が行きやすい前の席が良い。本人が安心できる友達がいるときは、その子のそばに席を作る。
*指導上の配慮 ・授業中でも特別活動中でも、可能な限り頻繁に、優しい視線を向けるようにする。(存在の保証、教室にいる事が認められているという認識を育てる) ・本人が解答出来そうな問題を適宜出題し、指名して解答させる。(自信の回復、学習意欲の引き出し、集中力の継続) ・分からないことが出た時に質問しやすい関係作りと雰囲気作りを、日常から心がける。(教師との信頼感の形成) ・教師として指示や態度に一貫性を持つ。また、一度に複数のことをさせないようにする。そして指示したことは必ず復唱させる。(いろいろなことへの選択機能が上手く機能しないため混乱することが多いので注意する) ・課題を達成させるために、十分時間に余裕を持たせる。(達成感と充実感を満足させるために) ・教室でじっとすることが出来なくなったら、教師の方から指示を出して、保健室などに行かせる。感情のコントロールが出来なくなった時のためにも、そこに行けば落ち着けるという場所を、あらかじめ保健室などに作っておく。 ・教師と保護者とが、気持ちの理解・共感を図るとともに、情報の交換を行い、出来る限り一致した対処法をとれるようにして、それぞれの役割分担を明確にする。
「すぐに解決!子ども緊急事態Q&A」牟田武生著