海保青陵
出典: Jinkawiki
1755~1817 儒者・経済学者。丹後宮津に生まれ宮津・尾張藩の儒官となる。のち京で塾を開く。藩専売の採用など打算を中心においた重商主義を説き封建的道徳観を否定した当時の日本でマクロ経済を展開した数少ない人物である。著書に稽古談がある。
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稽古談
1813年(文化10)京都で完成。商人の奸智(よこしまな知恵)に学んで(稽古して)利を得る方法を考えよとの意で著わした。全5巻。「物を売て物を買は世界の理なり」とする売買天理論、「古へより君臣は市道なりといふなり……君は臣をかい,臣は君へうりて,うりかいなり」という君臣市道論、興利肯定論をはじめ藩専売制ほかの経済政策、自叙伝を含む流通経済の仕組みなどを平易に説明するものである。