海洋汚染の影響

出典: Jinkawiki

海洋汚染の原因

海洋汚染の原因は、大きく6つに分けられる。 (1)家庭、農地、工場、鉱山などから排出された汚染物質が川を通じて、海に流入する、陸起源物質による外部負荷 (2)無機態窒素などが大気を通じ、雨として海に供給される、大気起源物質による外部負荷 (3)自然海岸を埋め立てたことにより、干潟、岩礁の生物が減少し、それらの生物が担っていた有機物、栄養塩を除去し浄化する働きの低下 (4)汚染物質の海への流入、投棄による汚染 (5)船舶の運航による廃油・廃棄物の投棄、油流失事故 (6)漁獲資源の乱獲による生命循環の乱れ


海洋汚染の影響

海洋汚染により起こる影響は (1)富栄養化による赤潮、青潮の発生 (2)珊瑚礁の白化 (3)生物濃縮 (4)生態系の変化 と言われている。

また、赤潮、青潮、生態系の変化、珊瑚礁の白化も生態系の変化を招くので、漁業に影響を与える。そして、人体にもっとも影響を与えるのが、生物濃縮である。現在では生物濃縮による人への影響が世代を超えて起きることが予想されることから深刻な問題として考えられ、有機系化合物の製造や使用は禁止されている。実際、北アメリカ大陸の五大湖における魚食性鳥類や北海・バルト海のアザラシなどで観察された大量死、繁殖障害、奇形、免疫機能の低下などに、流出した有害化学物質が深く関与していたことがわかり、野生生物への影響が世界で注目されている。ところが、これらの有害化学物質による人間への健康被害に関しては、直接の影響を検証することが難しいため、当初予測された生物影響が過大予測だったのではないかという批判もある。特に、産業界からは、規制が厳しすぎるとの声もあがるようになった。しかし、この内分泌攪乱物質による生物影響は世代を超えて起きる可能性が高いことから、大規模な健康被害が起きることが予想される。

参考文献

『東京湾の汚染と災害』 河村武編 築地書館 1996年

『地球問題とはどのようなことか』http://seneca21st.eco.coocan.jp/working/nakamichi/1_08.html

(sumireyakko)


  人間科学大事典

    ---50音の分類リンク---
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                          
                  
          

  構成