環境問題21

出典: Jinkawiki

目次

公害の歴史

公害や環境破壊の歴史は、四大文明や古代ローマ帝国の世紀以前からすでに始まっている。ギリシャのクレタ島文明や太平洋上のイースター島文明は、森林破壊により崩壊したと考えられる。また、採鉱に伴い局地的な環境汚染も「鉱害」として古くから認められてきた。現在では、環境規制の甘い発展途上国に深刻な公害問題が集中している。また、便利な化学物質の利用は都市地域環境のみならず地球規模で環境リスクを蓄積し、生態系への重大な環境影響を与えるようになってきた。公害は1800年代の産業革命以降のイギリスで、職業病や煙害、水質汚濁、伝染病など様々な形で市民を悩ませてきた。日本の公害歴史でいえば、1877年ごろからの足尾銅山鉱毒事件を契機に、日本各地に拡大した煙害や水質汚濁被害による地球環境破壊の大きさを見ることができる。その後の日本は、1960年代ごろの高度成長期に公害列島化として、熊本水俣病、新潟水俣病やイタイイタイ病、四日市ぜんそくの四台郊外へと変容した。多エネルギ-消費型社会になったために、化石燃料由来のCO2などによる地球温暖化やフロンによるオゾン層破壊、木材の大量消費による熱帯雨林破壊などの深刻な地球環境問題へと発展いている。

環境問題の克服

人類は過去数百万年の歴史お持ち、今後も長く生き続けたいと思うが、20世紀のような資源浪費の時代は長い人類史のなかで二度と現れない異常な時代なのである。また、これらの資源消費と関連して膨大な量の排出物が自然に吐き出される。それらは、二酸化炭素やフロンのような人体に無害であったとしても、大量に放出されると自然のバランス崩壊や生態系破壊による重大な不可逆的な環境変化をもたらしうる。また、ダイオキシンなどのような物質は、たとえ微量であっても人間の健康や生殖能力などに影響をもたらす。したがって、物質やエネルギ-利用の量的拡大のみならず、その質的内容にも見直しが必要である。このような、持続不可能な生産消費体系から脱却し、持続可能な生産消費体系への移行を早急に進める必要がいる。持続可能な生産消費体系とは、しぜんのバランスを維持し、人類も健全に生き続けることができるものである。

環境問題と国際政治

地球規模の環境問題は、国際構造のもとで、それを支える様々な政治主体間の、他者を条件づけようとする政治力学の過程で、ある時は深刻さを増し、またあるときは環境破壊が食い止められ修復へと向かう。それらの政治主体は国家であり国際機関、地方自治体、多国籍企業、NGO、市民である。世界銀行と国際通貨基金は、途上国の開発、環境対策直接影響を及ぼすという点で最も強力な国際機構である。政府の主要な仕事として経済の成長と効率化を図っていくために、貿易にかかわる国家対策が目的達成の手段として講じられている。こうしてなされる貿易にかかわる政治、経済活動は、今日の世界経済システムの下で地球規模での環境問題を生み出す要因になっている。

参考文献

環境問題を学ぶ人のために 和田武編集


  人間科学大事典

    ---50音の分類リンク---
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                          
                  
          

  構成