知識基盤型社会

出典: Jinkawiki

定義

知識基盤型社会とは一般的に、知識が社会・経済の発展を駆動する基本的な要素となる社会を指す。


概要

科学の進歩と技術の変化は、知識基盤型経済への移行をもたらします。知識と情報を作り、広め、活用する能力は、競争上の優位や富を生み出し、生活の質を改善するための中心的手段となりつつあります。こうした変化に伴う主な特徴としては、生産性の高い科学界とビジネス効率の向上がもたらした急速な技術進歩、情報通信技術の影響力の増大、知識集約型の産業やサービス部門への移行、ネットワーキングや共同制作の増加、求められる技能の高度化、などがあげられますこれらを総合すると、「知識基盤社会」とは、「知識を生み出し、加工し、使いこなし、人々に伝えて、みんなで共有することによって動いていく社会」のように考えられます。だから、大学も、その前にある初等・中等教育も、知識をため込むだけでなく、積極的に使いこなすような力量を身につけさせる必要がある、と読めます。「知識基盤社会」はknowledge-based societyの訳で、「知識社会(knowledge society)」とともに、経済・教育政策関係の文書で近年多用されるようになってきた語句である。導入の経緯については阿曽沼明裕による要を得たまとめがあり、それにしたがえば、「知識社会」とは元来フリッツ・マッハルプ、ピーター・ドラッカー、ダニエル・ベル等が20世紀中葉にアメリカで新たに登場しつつあった社会を名指すために用いた言葉で、それが1990年代半ばのEU経済の長期的な停滞を背景にOECDの科学技術政策担当者たちによって導入された「知識基盤経済(knowledge-driveneconomyあるいはknowledge-based economy)」という考え方をテコに、「各国の政策に影響を与えるほどの新しい知識社会論へと飛躍させ」られるに至ったのだという。 参考文献 現代社会と教育 教育開発研究所(2008)


  人間科学大事典

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