社会調査2

出典: Jinkawiki

目次

社会調査とは

   社会調査とは、多様な社会事象を解明したり、国家行政を円滑にしたりするために、現地調査によって一定の技術・科学的方法を用いて国民の生活や意識の実態などのデータを収集、分析し、整理することである。

第一次世界大戦後の社会調査

 第一次世界大戦後、日本を不況が襲った。これがいわゆる戦後恐慌である。戦争によってもたらされた大戦景気が、終戦に伴って終了し、それに留まらず不景気にまで陥ってしまったのだ。戦前の日本では、この大戦景気と戦後恐慌が循環する状況がしばしば繰り返されていた。また、これに続いて関東大震災、金融恐慌が続いた結果、多くの生活困窮者が発生した。明治末期ごろから日本では、貧民研究会や救護事情調査会などの社会事情を調査する団体ができており、生活困窮者やその環境の調査にあたった。ここで救護法の制定が検討されることとなる。この救護法の対象としては、扶養義務者が扶養していない65歳以上の老衰者、13歳以下の幼者、妊産婦、身体的・精神的な障害により労働できない者、とされた。さらに、本法に基づいて発せられる市町村長または救護施設の長の処分に従わない場合、理由なく救護に関する調査を拒んだ場合、性行著しく不良、もしくは著しく怠惰な場合、救護は行われない。

健康保険法と社会調査

 浜口雄幸内閣の緊縮財政政策によって救護法実施は延期される。関係者は救護法実施促進運動を始め、救護法実施促進継続委員会を組織する。実施促進運動をさらに広げるため全国の方面委員や社会事業関係者が組織される。救護法実施促進期成同盟会も組織され、関係者の拡大を図った。上記のように、救護法のための運動も行われていた。  社会調査により生まれた社会福祉の例について見ていく。1つ目は、健康保険法である。健康保険法は1922年に発布されたもので、労働者及びその被扶養者の業務災害以外の疾病、負傷もしくは死亡または出産に関する医療保険給付等について定めた法律である。被保険者は工場法及び鉱業法の適用を受ける工場または事業所に使用される常用労働者及び年収1200円以下の職員、工場法及び鉱業法適用外でこの法の第14条に規定される工場または事業所で事業主が被保険者となるべき者の2分の1以上の同意を得て使用する者を包括して主務大臣に申請して認可を得た場合の従業員であったが、前者は年収1200円以上の職員や臨時雇用労働者を法の適用外とする。

国民健康保険法と社会調査

 国民健康保険法である。この法律は、1930年に農林省が実施した農家経済調査の結果、医療費が農家の家計を圧迫していることが明らかになり、農民生活の悪化は農民争議の原因となり内務省社会局は農村救済のための社会保険、すなわちのちの国民健康保険制度を構想し始める。これは、国民健康保険事業の健全な運営を確保し、社会保障及び国民保険の向上に寄与することを目的とする法律で、公的年金の恩恵がなかった農漁業従事者や中小企業や自営業にも年金が支給される国民年金制度とともに現在の日本の社会保険制度の基本となっている。

厚生年金保険法

 国民健康保険法である。この法律は、1930年に農林省が実施した農家経済調査の結果、医療費が農家の家計を圧迫していることが明らかになり、農民生活の悪化は農民争議の原因となり内務省社会局は農村救済のための社会保険、すなわちのちの国民健康保険制度を構想し始める。これは、国民健康保険事業の健全な運営を確保し、社会保障及び国民保険の向上に寄与することを目的とする法律で、公的年金の恩恵がなかった農漁業従事者や中小企業や自営業にも年金が支給される国民年金制度とともに現在の日本の社会保険制度の基本となっている。

参考文献

 社会調査の基礎(2009年)石田路子著 社会福祉調査のすすめ(2007年)立石宏昭著 貧困(2018年)駒村康平著 社会福祉調査(2010年)斎藤嘉孝著


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