舛添要一
出典: Jinkawiki
福岡県八幡市に父・彌次郎、母・ユキノの長男として生まれた。5人兄弟の末っ子であり、上の4人は全員女である。 八幡市立祝町小学校、同大蔵中学校を経て、福岡県立八幡高等学校に進学、陸上部の短距離選手としてインターハイにも出場したほどのスポーツマンである。その後東京大学へ進学し、教養課程では佐藤誠三郎のゼミに所属。法学部では政治学科に進学し、1971年6月に卒業した。
政治家としては、2001年7月、第19回参議院議員通常選挙に比例区から自民党候補として立候補し、158万8862票を獲得してトップ当選。参議院議員として政策部会に多く出席し、委員会でも多く質問に立った。2005年、自民党が結党50年に発表した憲法草案においては、党新憲法起草委員会の事務局次長として草案作成の取りまとめに大きな役割を果たした。こうしたことが参院自民党幹部に評価され、2006年10月、安倍内閣発足に伴い当選1回ながら参院自民党の政策責任者である政策審議会長に就任した。
2014年1月8日、2014年東京都知事選挙に無所属で出馬することを表明する。同年2月9日に選挙が執行された結果、211万2979票を獲得し東京都知事に当選[。同年2月11日に当選証書授与式が行われ、翌12日には東京都庁舎へ初登庁して第19代東京都知事としての職務を開始した。このとき前東京都知事の猪瀬直樹氏が医療法人グループから5000万円の資金提供を受け、それの発覚により辞職となったことから、「お金にクリーンな政治」と発言していた舛添氏に都民の期待は大きかった。
2016年5月13日に、国会議員のときに家族と宿泊したホテルの部屋の料金を、政治資金で支払ったこと等について会見を開き、ここから多くの疑惑が浮上する。
疑惑1.公用車での別荘通い
1年間でほぼ毎週、計48回にわたって湯河原(神奈川県)の別荘まで公用車を使って移動した。使った費用は400万円以上。法的には問題ないが、税金の無駄使いではないかと批判を受けた。今後は公用車を使用しない意向を示している。
疑惑2.高額な海外出張費
過去8回の海外出張で3億円以上の出張費を計上した。1回あたりの出張費も2000万円を超え、石原都知事のころと比べると1000万円以上も増えた。スイートルームやファーストクラスで、しかも大人数で行ったために高額になったようである。ファーストクラスは他の都道府県でも利用しているところがあるし、法的には問題ないがさすがに税金を無駄に使っていると批判を受けた。
疑惑3.会議として高級ホテルに宿泊したが、実質妻と子どもを連れての家族旅行
総額37万円の支出を会議費として計上したが、ホテルの関係者によると会議のようなものは行われていなかったらしい。家族が宿泊した部屋で会議を行ったと主張しているが、真相ははっきりとは分かっていない。
疑惑4.政治資金を使って飲食&白紙の領収書を受け取る
別荘近くの回転寿司屋や自宅近くの高級レストランで、政治資金を使って30万以上の飲食をする。子どもの散髪まで行っていたとの情報も。総額は30万円以上。 さらに金額無記入の領収書を作成させ受け取っていた。一部私的流用を認め、返金の意思を示している。
疑惑5.ヤフオクで美術品等を購入
ymasuzoeというIDで(現在は削除されている)、美術品等900万円以上の出費。他にもラルフローレンの子ども服など、政治活動に関係がなさそうなものまで購入していた記録も。美術品に関しては海外との政治活動に必要なものであると主張している。しかし、美術品は資産としてみなされ、転売をして利益を上げることができるためその所在地などが追及されている。一部は自宅で保管(飾っている)しているようである。ラルフローレンの子ども服に関しては特にコメントはない。
疑惑6.議員時代にも贅沢な出費
2009年~の議員時代に、「意見交換の費用」として高級ホテルへの宿泊や高級レストランでの飲食が繰り返されていたことが分かった。一度に複数人で宿泊や食事を行い、一回の宿泊で20万円を超えることもあった。中には沖縄のリゾートホテルや山口県の温泉地ホテルなど、明らかに政治活動とは関係なさそうな出費もあった。
疑惑7.政党交付金を返金せず自分のものに
都知事選のときに無所属で立候補したため、余った政党交付金は返還しなければならなかったが、自身が代表を務める政治団体に流し、余ったお金を自分のものにした疑い。600万円の政党交付金を受け取り、余った526万円のお金が返還されていないとのこと。法的には問題はないらしい。
疑惑8.自宅を政治活動で使用し、家賃として毎月44万円を妻の会社へ送金
家族も住んでいる自宅を2つの政治団体に貸して、その家賃として毎月44万円を妻が代表を務める会社に支払っていた。不動産やによると、使用している部分の家賃は30万円ほどが妥当で44万円は高すぎる。差額の14万円で利益を得ていた可能性も。法的には問題はないらしい。
疑惑9.都知事当選直後に自分の似顔絵まんじゅうを9万円購入
2014年に都知事選に当選した直後に、政治資金で自分の似顔絵がデザインされているまんじゅうを9万円分(=まんじゅう150箱分)購入していたことが判明した。これが誰に配られたかが問題で、もし有権者に渡ったとすると寄付行為で公職選挙法違反の疑いで罪に問われる可能性が高い。
疑惑10.政治資金で買った車を湯河原の別荘で私物化
舛添氏が代表を務める政治団体が、2014年に車を2台購入したが、そのうち1台を湘南ナンバーにして湯河原の別荘地で使用していたことが分かった。政治資金で購入した車を、別荘地でそのような政治活動に使ったのかが疑われており、私物化して使用していた可能性がある。別荘の近所の方によると、「エスティマに家族を頻繁に乗せていた」と私物化していたと思われる目撃情報が多数ある。
と数多くの疑惑が浮上し、定例会見はワイドショーの生放送で中継されるなど社会現象にもなった。会見では「公正な第三者の目で厳しく調査してもらう」というフレーズを幾度となく繰り出し、記者たちの質問に応じた。その後、第三者による調査結果は「不適切だが、違法ではない」というものであったが、そもそも第三者を選んだのが舛添氏本人であることから、世論はこの結果に納得しなかった。
違法ではないという結果を受け舛添氏は、「生まれ変わった気持ちで、東京都のために働きたい」と述べていたが、百条委員会を目前にした2016年6月15日辞任を表明した。