風立ちぬ
出典: Jinkawiki
宮崎駿監督の最後の作品である。零戦を完成させた飛行機の設計技師・堀越二郎をモデルとし、堀辰雄の小説『風立ちぬ』の原作をもとに作られた作品。この作品は堀越二郎の半生を描いている。スタジオジブリでは初の実在した人物をモデルにしている。 キャッチコピーは「生きねば。」であり、宣伝ポスターには「堀越二郎と堀辰雄に敬意を込めて」と記されている。
あらすじ
飛行機に憧れている農村の少年・二郎は、夢で飛行機の設計家・カプローニ伯爵に会い、自分も飛行機の設計家になることを決心する。 二郎は大学に進学し、飛行機の設計を学ぶ。そんな時に関東大震災が起こってしまう。そこで偶然出会った少女・菜穂子を助ける。二郎は菜穂子を気にかけるが、それきり彼女と会うことはなかった。 大学卒業後、二郎は飛行機の開発会社に入社する。二郎は実力を認められ入社5年目にして海軍の戦闘機開発のチーフとなる。設計課で一丸となり、飛行機を開発したが、飛行テストで空中分解してしまう。打ちひしがれた二郎に上司は「ドイツの飛行機をみてこい」と、のちに二郎はドイツに訪問することとなる。 二郎は軽井沢の避暑地に休養を取りに行く。そこで偶然菜穂子と再会を果たす。二郎は菜穂子にとって白馬の王子様だったことを告げる。徐々に仲を含め、菜穂子と、菜穂子と共に軽井沢へ来ていた父と会食をすることとなる。そこで菜穂子は自分の母親が結核で亡くなってしまっていること、そして、自分も結核であることを告白する。それを聞いた二郎は驚くも、決心して菜穂子に結婚を申し込む。菜穂子と、「病気をなおすから、それまで待つ」という約束をして婚約する。その店も、菜穂子の父も菜穂子と二郎を祝福するのであった。 しかし、菜穂子の病状は悪化してしまう。仕事場から急いで駆けつけた二郎に、菜穂子は心配をかけまいと明るく振る舞い、仕事に戻るように告げるが、本心は二郎と共に暮らしたい菜穂子であった。菜穂子は二郎と生きることを望み、結核を治すために人里離れた病院に入院することを決意する。しかし、再び戦闘機の開発を任されて開発に没頭していた二郎は菜穂子の見舞いにいくことができなかった。菜穂子は二郎に会いたい一心で病院を抜け出し、二郎のもとを訪れてしまうのだった。二郎は菜穂子に「このまま一緒に暮らそう」と告げる。そして二郎と菜穂子は上司の家の離れを貸してもらい、一緒に暮らす決意をする。それを知った上司が二人のためにささやかな結婚式を開くのであった。 二郎が再び開発している飛行機は、先進技術を使った挑戦的なものだった。彼は寝る間も惜しんで開発に打ち込み、会社から帰宅するのも遅くなってしまうが、菜穂子は仕事をしている二郎が好きだと彼を励ます。しかし、菜穂子は日増しに弱っていってしまう。そんな菜穂子は自分の衰えを二郎に悟られぬよう、隠れて頬紅をさすまでになっていた。 そして飛行機が完成し、飛行テストが行われる当日、二郎が仕事に行くのを普段のように明るく見送ると、菜穂子は「散歩にいく」と、二人の面倒を見ていた上司の妻に告げ、そのまま手紙を残して密やかに二郎の元を去るのだった。、菜穂子は自分の美しい姿だけを二郎に見てもらいたかったのだろうと、妻がそれに気づくと同じ頃、飛行場で試験飛行の成功を目にしていた二郎も、なにかの虫のしらせを感じてハッとするのだった。 やがて年月が流れ、日本は焦土となる。夢に現れたカプローニ伯爵は二郎が作った飛行機を褒め称えるが、二郎は自分の作った飛行機は一機も戻らなかったと打ちひしがれる。 そこに菜穂子が現れ、打ちひしがれる二郎に「生きて。」と告げる。二郎は涙を流しながら何度もうなずこのであった。
物語の背景
この物語は震災や戦争、ゼロ戦のそのひとつであり、そんな激動の時代を強く生き抜いた人たちの話である。宮崎監督は製作意図について「戦争の恐ろしさ、二郎が本当は民間機を作りたかった、ということを伝えたいのではなく、ただ自分の夢に忠実にまっすぐ進んだ人物を描きたいのである」と述べている。
参考文献
風立ちぬ 公式サイト http://kazetachinu.jp/ 風立ちぬ あらすじ ネタバレ 宮崎駿 スタジオジブリ 映画 最新作 感想 評価 レビュー http://hayao-ghibli.seesaa.net/article/366784080.html
HN おみず