チャータースクール6
出典: Jinkawiki
親や教員,地域団体などが,州や学区の認可(チャーター)を受けて設ける初等中等学校で,公費によって運営しているものである。州や学区の法令・規則の適用が免除されるため,独自の理念・方針に基づく教育の提供をしている。ただし、チャーター交付者というものがついており、一定の成果を上げていない場合は、チャーターを取り消されてしまう。なお,アメリカ合衆国では教育に関する権限は州にあり,チャータースクールに関する制度は州によって異なるこのため,チャータースクールの設置許可の主体や設置許可数の制限の有無,教員免許を持たない教員の任用の可否などは,州によって様々である。 現在、アメリカではチャータースクールが増えており、入学を希望する生徒も増えてきている。チャータースクールへの入学は抽選で決められているが、学校に対する満足度は、生徒も保護者も入学できた者のほうが入学できなかった者よりも高い。しかし、州の学力テストの得点については、入学者と非入学者の間に差はなく、また年間欠席日数や遅刻日数、上級学年への進級状況、1年間に停学処分を受けた者の比率、生徒の問題行動で親が学校に呼び出された者の比率など、学力以外の項目においても、差は認められなかった。 またチャータースクールでも能力別クラス編制を行っている学校は、そうでない学校に比べてテストの得点が高くなる傾向が見られた。わが国でも、地域運営学校の教育効果について、きめの細かい大規模な調査を実施し、様々な分野の専門家などによる緻密な分析が必要なことが、チャータースクールに対するこうした実態調査から示唆されているように思われる。