チャータースクール8
出典: Jinkawiki
チャータースクールとは
チャータースクールとは、親や、教員、地域団体などが公費で自主運営する独立した公立学校である。週や学区での法令・規則の適用が免除されて、地域の要望である、子どもたちに適応した教育を提供する。州によっては、教員免許を持たない者もフルタイムで働くことが可能である。チャータースクールは学校選択の1つである。ただ、州と設置者の間で生徒の学力などを改善に関する契約を締結しており、成果をチャーター(特許状、特許契約書)交付者によって定期的に評価されて、成果をあげることが出来なければチャーターを取り消される仕組みになっている。また、アメリカ合衆国は教育の権限は州にあり、チャータースクールに関する制度は州によって異なるのである。特徴を概略的にまとめたのが以下のものである。第一に、教員、親、教育的企業家、地域団体など設置者が多様であることである。第二に、公費によって運営するため、授業料の徴収はない。第三に、通学区域を越えて選択することが可能である。第四に、一般の公立学校と同様で、希望者全員を受け入れる。
チャータースクール設立の背景
チャータースクールを設立した背景として、第一に、地域間の経済格差、教育環境の格差の存在があったからである。一般的に、教育予算は、住民の財産税で賄われている。これが教育環境の地域格差に結びついているのである。また、人種や所得階層の住み分けが原因で地域間格差が生じる。第二に、基礎学力の低下により学力格差が拡大し、薬物、暴力、ドロップアウトなどが原因で学校の荒廃が進んだことである。以上のことが原因で、1990年代からアメリカ合衆国でチャータースクールの設立が増えていった。
チャータースクールの問題点
制度上の問題として3つほどあげられる。第一に、学校閉鎖による教育的閉鎖である。チャーター交付者によって評価され、成果をあげることが出来なければ契約を取り消され閉鎖されるシステムがあるため、2000年では86校(全チャーター・スクールの約4%)が契約破棄されている。第二に、公財政の不正使用である。学校運営費を教育活動に適切に使うことを保証する仕組みが確立されておらず、学校運営費の運用の失敗による負債への対応が問題となっている。第三に、生徒の需要に対し教員の数が少ない教科は、十分な資格・専門性を持ち合わせる教員の確保が困難な状況で、教育の質が下がってしまう。 次に制度運用上の問題点として2つほどあげられる。第一に、運営方針の混乱である。教師や保護者などとの間に考え方の違いが生じ、運営に支障をもたらす場合もある。第二に、公立学校との摩擦である。公立学校からチャータースクールに生徒が流れてしまい、公立学校への補助金が減少してしまう問題がある。
参考文献
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/gijiroku/020802k.htm http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/gijiroku/03120501/003/008/002.htm http://www.kantei.go.jp/jp/kyouiku/2bunkakai/dai5/2-5siryou5-2.html
投稿者 mh