ヒンドゥー教2

出典: Jinkawiki

インドの民族宗教。 アーリア人が生み出した伝統的バラモン教を基礎にし、インドの原住民の信仰や習俗が融合したもので、宗教と言われてはいるが、特定の教祖や体系化された教義を持っている訳ではなく、インド人の生活習慣、社会制度、世界観、思想が一体となっている物と考えられている。

なお、現在インド国内においてヒンドゥー教徒は8.3億人おり、その他の国を合わせると9億人とされ、その数はキリスト、イスラム教に次いで世界で3番目の宗教とされている。


目次

主な神々

3大神はそれぞれ神妃を持ち、夫婦共に様々な化身を有する。

・創造神ブラフマー……世界の創造者。最高神であるが観念的で神話に乏しいとされている面もある。日本の梵天             ・サラスヴァティー…ブラフマーの神妃。日本の弁才天

・存続神ヴィシュヌ……世界を維持、発展させる。10大化身と呼ばれる多くの化身を有しており、仏教開祖の釈迦もヒンドゥー教ではヴィシュヌ神の9番目の化身とされている。             ・ラクシュミー…ヴィシュヌ神の神妃。日本の吉祥天

・破壊神シヴァ……世界を破壊し、再生する。日本の大自在天。            ・パールヴァティー…シヴァの神妃、ヒマラヤ神の娘。


聖典

バラモン教と共通の聖典に「ヴェーダ」を持つが、叔事詩「マハーバーラタ」「ラーマーヤナ」「プラーナ」などに描かれている神話世界を重視し、「バガヴァット・ギーター」は座右の聖典として最も尊崇されている。


教義

創造→存続→破壊の過程が永遠に繰り返されるという輪廻の思想を説いていて、煩悩に満ちているという輪廻の世界からの解脱を究極に据えている。

解脱の方法として、

・祭祠(カルマ) ・知識(ジャニューナ) ・神への絶対的帰衣(バクティ)

の3実践道を説く。


社会への影響

 僧侶バラモン(ブラーフマナ)、王族(クシャトリヤ)、庶民(ヴァイシャ)、隷民(シュードラ)の順序で身分を固定するカースト制度を根付かせ、宗教が日常生活や社会秩序と不可分の関係を持つインド社会を形成させるのに絶対的な影響力を発揮した。


参考文献 「ヒンドゥー教 インドの聖と俗」 森本達郎 著

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