ワインの起源

出典: Jinkawiki

ワインづくどこから始まったのか。古代ワインの起源に詳しいパトリック・マクガヴァは、イラン南西部ザクロス山脈のハッジ・フィルズ・テぺ遺跡で、新石器時代の人類最古のワインと思われるものを発見した。科学的分析の結果、マクガヴァんらが発見した土器の内容物の残滓は発酵したブドウ果汁、すなわちワインであることが分かった。この遺跡は紀元前５４００年から５０００年のものであり、家庭規模でワイン造りが行われていた最古の証拠と考えられる。歴史書や古代の文献は伝説や風聞に基づいている可能性があるものだが、マクガヴァンの調査は、これほど古い時代からシステムチックなワイン造りが試みられていたという具体的証拠を考古学や自然科学が提供できることを実証いている。 たとえば、土器の破片に酒石酸や酒石酸カルシウムの残滓があれば、これらの物質を測定できるほど大量に含んでいるのはワインだけなので、ワインがあったといえる。公募の残留物は発酵が起きた証拠であり、木の残留物は、こうした原始的なワインがおそらく保存剤であった樹皮で頻繁に香りづけされていたことを示唆する。野生ブドウのDNAと現代の栽培種のDNAを比較すれば、さらに多くのことが明らかになるかもしれない。行き当たりばったりのワイン作りから、栽培化されたシステマチックなワインづくりに移行した正確な期待を特定できるかもしれない。 システマチックなブドウ栽培とワイン造りのプロセスのルーツを探す旅は、歴史の深い霧を果てしなくさかのぼる必要がある。ワインの起源をめぐる調査は継続中だ。しかしこれだけは言える。飲み物として通用するようになるまで、栽培とその後の時間のかかる作業はほかにない。こうした並みならぬ努力の成果は実際に評価された。神からの贈り物と言われたほどの、特別でユニークな飲み物の創造だったのだ。