成年

出典: Jinkawiki

目次

成年とは

成年(せいねん)とは、法的には、単独で法律行為が行えるようになる年齢のことであり、一般社会においては、身体的、精神的に十分に成熟する年齢を指すことが多い。 成年に達した者を成年者といい、未成年者はこれと対する概念である。一般に大人というと成年者などを指すことが多い。また、成年に達することを「成人する」「成人になる」という。各国において成年は、ある年齢を基準として法的に定義されることが多く、その基準となる年齢は、国や地域によって18-21歳とばらつきがある。中には14歳とかなり低い年齢を基準にしている地域もある。


日本における成年の引き下げに関する議論

民主党は2002年、衆議院に成年年齢を18歳に引き下げること、18歳選挙権を実現すること、少年法の適用年齢を18歳未満に引き下げることの三点を盛り込んだ「成年年齢の引下げ等に関する法律案」を提出した。

同党によると、成年年齢等の引き下げは「政治における市民参加の拡大を図ると同時に、若者の社会参加を促進する第一歩」となり、また「18歳は経済的自立が可能な年齢であり、現に結婚や深夜労働・危険有害業務への従事、普通免許の取得、働いている場合は納税者であること等、社会生活の重要な部面で成人としての扱いを受け」ていること、「世界のすう勢も18歳以上を成人としていること」に対応するものであるという。

日本政府は、未成年の定義を変更することに伴い見直しが必要とされる法令として法律191、政令40、府令・省令77の計308本をそれぞれリストアップしている。 2007年日本国憲法の改正手続に関する法律が成立し、国民投票では選挙権が18歳以上との規定から、現行の民法及び公職選挙法とのズレが生じるため、法務省の諮問機関の法制審議会の民法成年年齢部会は2009年7月29日の最終答申として「民法及び公職選挙法は18歳に引き下げるのが適当」とする最終報告書をまとめた。関連法令が200本の改正が必要とされる。ただし、酒煙草は健康上の規制の観点から現行法を維持することや、公営ギャンブル等は現在の20歳の規制が必要とされる。問題点としては、民法上で18歳以上の者が「成年者」とされれば、現時点では未成年者に含まれる満18歳以上20歳未満の者が自由にローン契約や養子縁組をしたり、性別取扱い変更請求をしたりすることが可能となる。しかし、税法上の未成年者控除、刑法上の未成年者保護、未成年者飲酒禁止法、未成年者喫煙禁止法などにおける成年の定義をこれに準拠して変更することには慎重な意見もある。 また、地方公共団体が市町村合併などの是非を問うために実施する住民投票では、未成年者にも投票権を認める事例が増えている。2002年9月に秋田県岩城町が実施した住民投票では、史上初めて未成年者を含む18歳以上の者が投票した。長野県平谷村でも、2003年5月に中学生が住民投票に参加した。


世界の成年

21歳 - インドネシア・エジプト・シンガポール・マレーシア・アルゼンチン

20歳 - 日本・タイ・ニュージーランド・韓国

18歳 - イギリス・イタリア・オーストラリア・スイス・ドイツ・トルコ・ブラジル・フランス・ベルギー・メキシコ・ロシア・中国

16歳 - キルギス・ネパール

14歳 - プエルトリコ

なお、アメリカでは州法で定められているため、州によって異なる。


参考文献

・民主党政策調査会[1]

・参議院法制局[2]


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