統計学
出典: Jinkawiki
統計学とは、ある集団においてみられる傾向を数量的に検出して明らかにする学問分野である。ある集団のデータを統計処理してその集団の規則性を検出することを記述統計といい、ある集団の一部から得られたデータで集団全体の傾向を把握することを推測統計という。基本的に統計に用いるデータはサンプル数が多いほど全体の傾向が把握しやすい。
統計学は数学的な処理によって集団の傾向を検出するものの、それによって得られた結論自体に科学的な証明がされるものではない。たとえば、犯罪者が事件を起こす直前にトイレに行くという傾向が示されたとしても、トイレに行くことと犯罪行為の因果関係が証明されたわけではない。また、サンプルの範囲を恣意的に変更したり結論の見せ方を工夫したりすることによって、本来の傾向よりも過大あるいは過小な印象を与えることが可能である。統計処理をする者も統計結果を読む者も、これらの点に注意をしなければならない。
参考資料
統計学100のキーワード 松原望(編) 弘文堂 2005
統計数字を疑う なぜ実感とズレるのか? 門倉貴史(著) 光文社新書 2006
SBRC