記憶
出典: Jinkawiki
記憶の概念
記憶の概念について教科書を読んでみると、記憶の概念は脳科学でも現在不明な点は多々あるとされている。その理由の中に記憶が目に見えないというところにある。私たちが記憶している物事は多くある。学問的なものから運動的なものとさまざまある。それらを記憶しているという実感もある。しかし、記憶の実体がこうであるというものはまだ見つかっていない。生理学的な現象からの記憶の事実は見つかっているが、記憶そのものであるとは証明されていない。記憶とは脳科学の世界でも心理学の他の多くの概念と同様に「それ(記憶)自体は目に見えないが、様々な現象を説明する存在を仮定された概念」と定義されている。私は理系分野にいたので生物などを受講していた。生物で記憶に関する事項では「シナプス」が出てきた。主に神経の話であったかシナプスは痛みを感じると脳に伝える機能あるので痛みを記憶しているのかもしれないと考えられる。記憶とは知覚、聴覚、嗅覚などの人間にあるすべての感覚に関係が深くあると考えられる。
記憶のメカニズム
私はある本を読んだことがある。書籍の名前は 『「1日30分」を続けなさい!人生勝利の勉強法55』著者 古市幸雄 とういうものである。そこの本には勉強を効率的に行うためにはどのような勉強法が効果的であるかというものが一部載っていた。その中には脳の記憶する一番効率の良い方法は、記憶を定着させる方法であった。そこには、人が記憶する過程には記憶を脳に入れるといったん海馬というところに記憶が一時的に保存される。この時にその記憶が大切なものであるかを選別するのである。大切であると判断されれば長期記憶として記憶され、必要ないと判断されれば一時記憶として処理され後に忘れてしまう。例えば「Car」という英単語を記憶するとする。その記憶は海馬に送られる。海馬に送られてから一週間後にまた「Car」という記憶をすると脳はこの記憶に対しての必要性のレベルを上げる。そして三週間後再び復習で「Car」という単語を記憶をすれば長期記憶として認知される。そうして長期記憶に保存されれば長期にわたって記憶が続くのである。復習を定期的にすれば長期記憶として認知されやすいということであった。初めの勉強から一週間たったら復習し、その復習から、徐々に間隔をあけて三週間、一ヶ月、三ヶ月と復習をすることで記憶が長期化されていくという内容であった。教科書や他の参考書等の脳のメカニズムは、三つの段階があるとされている。まず、新しい情報を取り込み、定着させる過程がある。この過程は記銘と呼ばれる。次に取り込んだ情報を一定期間保存しておく過程である。この過程を保持と呼んでいる。最後に保存されていた情報を取り出し、活用することが必要である。この過程を検索と呼んでいる。この記銘→保持→検索を言う三つの機能が正常に働かないと記憶は正確に働かない。 物事をスムーズかつ効率的に記憶することはできるのか。記憶記銘のしやすさは状況や環境によって変わることが分かっている。例えば、記銘すべき内容を馴染みの場所に関連付けて記憶していくというものである。これは場所法を呼ばれ起源はギリシャの詩人によるものであった。記銘になされる情報の加工のことを符号化という。情報をいくつかの種類にまとめたり、関連付けたり、意識に合致させることはすべて符号化の例である。符号化は記銘を促進する有効な処理の一つとされている。また、記銘に影響を与える事項として情動がある。情動を伴う出来事ほど、記憶されやすいと言われている。記銘の際に刺激がどの側面に注意を向けているかで、記憶が変わってくると分かってきている。それによると、形態的な処理よりも音韻的な処理、音韻的な処理より意味的な処理の方が言語刺激の記銘をより促進されるという。こうしたことを処理水準といわれている。
記憶の忘却
記憶を忘却つまり忘れてしまうことがある。これは誰しもが体験したことのあることであろう。一番忘却に対して厄介なのが受験勉強である。受験勉強は他の人より多くのことを記憶した人が勝つとされている。つまり、一度やったことを忘れてしまうをいざ試験にでても解けないという状況が起きてしまう。大まかな記憶ではこれは勉強したと覚えていても細部まで思い出せないため問題が解けない。こうしたことは多々ある。それは、人間が物事を記憶した瞬間から忘却が始まっているからである。忘却とは忘れることである。忘却に対して研究を行った人がエビデンスハウスである。エビデンスハウスは忘却曲線を発見し、記憶と忘却について研究していた。 忘却曲線(ぼうきゃくきょくせん)は、長期記憶の忘却を表す曲線である。心理学者のヘルマン・エビングハウスによって導かれた。エビングハウスは、自ら「子音・母音・子音」から成り立つ無意味な音節(rit,pek,tas...)を記憶し、その再生率を調べ、この曲線を導いた。エビングハウスの名から、「(ヘルマン・)エビングハウスの忘却曲線」とも呼ばれる。 研究結果は下記のようになっている。
20分後には、42%を忘却し、58%を覚えていた。 1時間後には、56%を忘却し、44%を覚えていた。 1日後には、74%を忘却し、26%を覚えていた。 1週間後には、77%を忘却し、23%を覚えていた。 1ヶ月後、には79%を忘却し、21%を覚えていた。
下線部参考引用(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BF%98%E5%8D%B4%E6%9B%B2%E7%B7%9A)
記憶の種類
今日では、記憶のモデルで最も代表的なモデルは、記憶の他段階貯蔵モデルと呼ばれるモデルである。このモデルでは、記憶と短期記憶、長期記憶、感覚記憶に分類している。
1)短期記憶 短期記憶(STM)とは、短期間保持される記憶である。 約20秒間保持される。7±2まで(5から9)の情報しか保持できない。この事実は心理学者のジョージ・ミラーによって発見された。7±2という数はマジカルナンバーと呼ばれる。 短期記憶を蓄える貯蔵庫を短期記憶貯蔵(STS)と呼ぶ。 短期記憶の情報は時間の経過とともに忘却される。これを防ぐためには維持リハーサルを行う必要がある。
2)長期記憶 長期記憶(LTM)とは、長期間保持される記憶である。 忘却しない限り、死ぬまで保持される。 長期記憶を蓄える貯蔵庫を長期記憶貯蔵(LTS)と呼ぶ。 長期記憶の忘却の原因については、減衰説と干渉説、さらに検索失敗説が存在する。 減衰説とは、時間の経過とともに記憶が失われていくという説である。 干渉説とは、ある記憶が他の記憶と干渉を起こすことによって記憶が失われていくという説である。 検索失敗説とは、想起の失敗は記憶された情報自体が消失しているのではなく、適切な検索手がかりが見つからないため、記憶内の情報にアクセスできないことによるという説である。 長期記憶の忘却は、エビングハウスの忘却曲線によって表される。 長期記憶は陳述記憶・非陳述記憶の2つに分類される。 長期記憶を近時記憶と遠隔記憶の2つに分類する説も存在する。
3)感覚記憶 感覚記憶は、電話番号や数字を瞬間的に記憶するものである。感覚器官から入ってきた情報を、認識するまでの保持される記憶である。Sperling(1960)は、部分報告法(partial report technique)という手法を用いて、感覚記憶の存在を示した。感覚記憶の特徴は、保存時間がごく短いこと、イメージとして保存されること、情報の符号化や置き換えがなされないこと、かなり鮮明に保存されることである。残像もこの感覚記憶である。
参考引用(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%AA%8D%E7%9F%A5%E5%BF%83%E7%90%86%E5%AD%A6)