起立性調節障害
出典: Jinkawiki
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・起立性調節障害とは
起立性調節障害とは、寝ている状態から起き上がるときに循環器系(心臓・血管)の調節が上手くできずに起こる症状のこと。 自律神経失調症の一種で、OD(Orthostatishe Dysreguration)と呼ばれる。起立性調節障害は、10歳から15歳の成長期に症状が出てくることが多く見られる。 これは、成長期に体の成長に自律神経系の発達がついていかないために起こるのではないかと考えられている。起立性調節障害の子どもは寝起きが悪く、午前中は調子が悪くて一日中ごろごろして、夕方になって元気になり夜には寝付けなくなる。 このようなことから別名ふくろう病とも呼ばれている。
・症状
起立性調節障害の症状には、さまざまな症状が現れる。 主に次のような症状が表れる。
・めまいや立ちくらみがする
・立っていると気分が悪くなり、倒れることもある(脳貧血)
・朝、起きられなくて午前中は調子が悪い
・少し動いただけで動悸・息切れがする
・顔色が悪い
・食欲がない
・頭痛や腹痛がある
・疲れやすく、だるい(すぐにゴロゴロする)
・乗り物酔いしやすい・寝つきが悪い・いらだつ
このような症状があるが、めまい・立ちくらみが一番多く見られる症状である。
・原因
健康な人は、急に立ち上がったり、長い間立っていても自律神経の働きで立ち上がる→下半身の血管が収縮→血液が上半身に押し上げる→体中に血液が循環するという働きをする。(これを循環調節反射作用という) しかし、起立性調節障害の場合は自立神経の乱れのために立ち上げる→下半身の血管が収縮できない→血液が下半身にたまる→脳が血液不足→立ちくらみ・脳貧血ということが起こってしまう。 とくに10歳から15歳のいわゆる思春期といわれるこの時期に自律神経のバランスが崩れやすく、起立性調節障害が起こりやすくなる。 体の成長と自律神経などの成長のバランスが崩れているのではないかとも言われている。
・診断
起立性調節障害の診断には、以下のような診断基準がある。
大症状
A 立ちくらみあるいは目まいを起こしやすい
B 立っていると気持ち悪くなる、ひどくなると倒れる
C 入浴時、あるいはいやなことを見聞きすると気持ちが悪くなる
D 少し動くと動悸、あるいは息切れがする E 朝起きが悪く、午前中調子が悪い
小症状
a 顔色が青白い
b 食欲不振
c 強い腹痛
e 頭痛
d 倦怠あるいは疲れやすい
g 起立試験による脈圧の狭小化(16mmHg以上)
h 起立試験で、収縮時血圧が安静時より21mmHg以上低下する
i 起立試験で脈拍数が1分間あたり21以上増える
j 起立試験で典型的な心電図がみられる
他に身体的疾患が見られない場合に、上記の項目から 大症状1+小症状3・大2+小1・大3以上 当てはまると診断基準とされる。