へジャブ
出典: Jinkawiki
へジャブとは、イスラム教徒の女性たちが着用する顔を覆うスカーフ(ベール)のこと。また、ヒジャブともいう。
ベールには種類があり、
(1)簡単なスカーフで髪を覆うだけの「へジャブ」
(2)目を残し顔全体を覆う「ニカブ」ニカブの中にはレイヤーになっていて薄い布が目まで隠すものもある。
(3)体を覆う黒系の布で、ほぼ半円形で目・鼻を除き頭から足まで覆うものを「チャドル」
へジャブはイスラム世界で使用されるベールのなかで、もっとも普及しているものである。
女性特有のものであり、女性差別の象徴のように言われるがもともとは女性だけではなく男性も肌をさらさないような服装をしていた。現在でも、サウジアラビアなどの国の男性は「トーブ」と呼ばれる真っ白でかかとまで隠れるワンピースのようなガウンを着ている。これは、サウジアラビアが砂漠地帯で夏が暑いのでそのような気候に適した衣装である。
イスラム社会では女性は顔と手以外は肌、髪そして体の線まで隠す服装をしなければならない。また、イスラム圏の国ではイスラム寺院に入場するときは外国人でも女性はベールをまとわなければならない。これは、日本にあるイスラム寺院の礼拝所(モスク)でも同じで、女性は髪をベールなどで覆うことを求められる。その根拠はイスラム教の聖典コーランに「美しいところは人に見せぬよう。胸にはおおいをかぶせるよう」と書かれているからと言われている。またイスラム教には、自由を制限する教えもある。
現代のイスラム世界では、イスラム女性のスカーフは女性の処女性を男性家長が管理することを社会規範とし、このような目標を達成するための衣類であるという側面もある。
へジャブをかぶらないムスリムの女性(多くは若い世代)が、伝統的な価値観を持つ世代(特に父親)と衝突し、殺害されてしまうような事態も発生している。このように現在、へジャブを着用している女性について多くの問題が起き、着用に関してイスラム社会の内外で賛否両論がある。