アジア太平洋経済協力
出典: Jinkawiki
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アジア太平洋経済協力
APEC(Asia-Pacific Economic Cooperation アジア太平洋経済協力)はアジア太平洋地域の21の国と地域が参加する経済協力の枠組み。経済規模で世界全体のGDPの約5割,世界全体の貿易量及び世界人口の約4割を占め,アジア太平洋地域の持続可能な成長と繁栄に向けて、貿易・投資の自由化、ビジネスの円滑化、人間の安全保障、経済・技術協力等の活動を行っている。 上記に示したアジア太平洋地域の21の国と地域とは、オーストラリア,ブルネイ,カナダ,チリ,中国,中国香港,インドネシア,日本,韓国,マレーシア,メキシコ,ニュージーランド,パプアニューギニア,ペルー,フィリピン,ロシア,シンガポール,チャイニーズ・タイペイ,タイ,アメリカ,ベトナムのことを指す。
成立経緯
1980年代後半、外資導入政策等によるアジア域内の経済成長、欧州、北米における市場統合が進む中、アジア太平洋地域に、経済の相互依存関係を基礎とする新たな連携・協力の必要性が高まった。1989年、日本からの働きかけもありホーク・オーストラリア首相(当時)はアジア太平洋地域の持続的な経済発展及び地域協力のための会合の創設を提唱した。これを受けた形で米国、ASEAN(東南アジア諸国連合)等においても次第にアジア太平洋経済協力構想の実現に向けた機運が高まり、同年第1回APEC閣僚会議がオーストラリア(キャンベラ)で開催された。
APECの特色
APECの活動は、「協調的自主的な行動」と「開かれた地域協力」を大きな特色としている。「協調的自主的な行動」とは、APECがメンバーを法的に拘束しない、緩やかな政府間の協力の枠組みであり、各メンバーの自発的な行動により取組を推進することを示している。このため、他のフォーラムに比べてAPECではより先進的な取組を行うことが可能となっている。そして、APECの活動を通じて得られたより自由で開かれた貿易・投資といった成果を、域内に止まらず、域外の国・地域とも共有するというのが「開かれた地域協力」である。
APEC横浜
2010年11月13日、APEC(アジア太平洋経済協力会議)の首脳会議が、横浜市で開幕した。首脳会議には、アメリカ・オバマ大統領や中国・胡錦濤国家主席ら21の国や地域の首脳が参加。2日間の日程で行われた会議では、今後のAPECが“緊密で、強く、安全な共同体”へ向かうとした、横浜APEC首脳宣言「横浜ビジョン」を採択し、14日に閉幕した。 「横浜ビジョン:には、アジア太平洋自由貿易圏(=FTAAP)の実現に向けて、具体的な手段を取ると明記されていたが、その枠組みをめぐるアメリカと中国などの主導権争いは激しく、具体的な道のりを描くまでには至らなかった。APEC閉幕後、菅首相は、日本が自由貿易圏に参加する強い意志表明をしたものの、国内の反対派をどう説得するのかなど、重い課題を残す形となった。また、最大の焦点だった日中首脳会談で、菅首相は胡錦濤国家主席に対し、「沖縄・尖閣諸島は日本固有の領土だ」と伝えたことを明らかにした。一方で、日中両国は、関係改善の方向性では合意したものの、中国側から具体的に引き出した回答はなかった。日露首脳会談においても、メドベージェフ大統領は経済連携を優先したい考えを示し、領土問題解決の糸口はつかめないまま終了となった。今回のAPECの期間中に、日本の自由貿易圏への参加、中国・ロシアとの2国間関係などの難しさが改めて浮き彫りになったとも言える。
参考資料
「外務省」HP http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/apec/soshiki/gaiyo.html
「アジア太平洋経済協力会議が横浜で開幕」 http://www.dai2ntv.jp/news/motto/2010/101103.html
HN:T.O