アボリジニー2
出典: Jinkawiki
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基本情報
公式名称は、アボリジニー及びトーレス海峡諸島民というもので、オーストラリアで生活している民族である。
人口は約25万人(オーストラリア全人口の1%をわずかに超えるぐらい)で、オーストラリアの北部、中央地域の辺境の村落で生活をしている。
直面している問題
教育について
保護政策という名目で行われていたアボリジニーの教育であるが、実際はアボリジニー言語の保護から分離主義的、支配的なヨーロッパ文化への適応を余儀なくされる「白人化」の政策であった。
それを受け、1958年の全国アボリジニー向上会議の結成、1967年の連邦法の改正からアボリジニー自身による解放運動が盛り上がり教育への要求も出されるようになった。そして、1982年に教育省は「アボリジニーの教育計画」を承認した。
その目標は、学校やコミュニティを設置し教師の能力を高め授業方法やカリキュラムを組み立てること、アボリジニーの教育を積極的かつ合理的、理性的なものにすることである。しかしこれには、教師たちにコミュニティの価値や伝統についての十分な認識を持たせることや地方のコミュニティが参加することができるのか、といった問題点が挙げられている。
健康について
アボリジニーの村落では、医療設備の乏しさから健康状態は平均以下の場合が多い。
平均寿命は白人と比べて20年短く、その中でも乳幼児の死亡率は白人の4~5倍の高さであるとも言われている。さらに失明をする可能性は白人と比べて8倍にもなる。
雇用について
オーストラリア経済におけるアボリジニーの雇用機会は限定されている。
失業率は全国平均の6倍の高さであり、アボリジニーの90%は貧困線以下の生活をしていると考えられており、アボリジニーの生活状態は全国の平均よりも劣っている。
アボリジニーは白人労働者よりもはるかに低賃金であり解雇される可能性が高い。そして失業中の人々は失業保険と社会福祉給付金を受け取ることがほとんどできないのが現状である。
参考文献
『世界の先住民族』(明石書店)
『歴史の転換と民族問題』(お茶の水書房)
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