アムネスティ・インターナショナル2

出典: Jinkawiki

1.アムネスティ・インターナショナルとは

アムネスティは、人権侵害に対する調査と、独立した政策提言と、ボランティアによる市民の力に基づいて活動する国際的な人権団体である。1961年にイギリスの弁護士の新聞投書記事による呼びかけが設立のきっかけとなった。「アムネスティ」とは、英語で「恩赦」を意味する。ロンドンに国際事務局を置き、世界各地の人権状況の調査や活動の調整を行っており、160の国および地域に100万人以上の会員を擁する。 アムネスティ・インターナショナルの活動の中心は「良心の囚人」の釈放を求めるため、その国の政府に送る手紙書きだが、その一方で拷問等禁止条約や死刑廃止条約など人権諸条約の成立にも貢献し、1993年には国連人権高等弁務官ポストの誕生にあたり重要な役割を果たした。また、国連経済社会理事会との協議資格を有しており、国際人権活動をリードする代表的な市民団体として世界的に高い評価を受けている。1977年にはノーベル平和賞を受賞した。 近年は、女性・子供の人権の保障や、迫害を受けるおそれのある国に追放または送還される難民の救援、さらに多国籍企業による人権侵害にも関心を示すなど、人権問題の位相の変化に応じて、その活動の内容にも変化がみられる。もっとも、活動の焦点が「市民的・政治的権利」の保護に偏重しているとの批判も強く、現在こうした声を受けて「経済的・社会的・文化的権利」の擁護をいかに活動のなかに取り込むかが大きな課題の一つとして浮上している。


2.アムネスティ・インターナショナル日本

ロンドンに国際事務局を置く、アムネスティ・インターナショナルは、確かな調査と国際基準に基づいた活動を行なう国際的な団体で、普通の人びとが人権擁護活動に直接関わることで成り立ってる。 その中の、50カ国にあるアムネスティ支部のうち、日本支部がアムネスティ日本である。 国際事務局が発信したニュース・報告書を日本語に訳し、それをもとに、日本の人々に情報を届け、さまざまなキャンペーンなどを通して、人権活動への参加を促しているのである。日本国内の問題としては、難民制度の改善、日本の死刑制度の是非に関する議論を活発化せせるような活動である。アムネスティ・インターナショナル日本は、1970年に設立され、現在、会員数は6240人にのぼる。この中の大半は、個人会員、賛助・サポーター会員などのボランティアが占めている。また、アムネスティ日本も2年に1度開催されるアムネスティの国際会議に出席し、すべての支部の代表とともに活動の主な方針の決定に関わっている。日本からの代表は、アムネスティ日本の会員が選出する。


3.アムネスティ・インターナショナルの資金

アムネスティはあらゆる政府からも、政治的な思想からも、経済的利益からも、宗教からも独立している。この独立性を守るために、アムネスティは人権侵害に対する調査や活動のために、政府や政党からの財政的援助を求めたり、受け取っていない。アムネスティの財政は、寄付や、世界中の会員の会費が大きな頼りなのである。また、どこから寄付を受け取ってよいかということも、ガイドラインによって厳しく制限されている。 日本では、個人会員とサポーター会員にの月会費は¥1000である。その特典として、年10回のニュースレター、「ハガキ書き」への参加、イベントの案内、年次総会での議決権などがある。アムネスティの活動は、一人ひとりのサポーターによって支えらてているからこそ、世界中で多く展開することができるのである。


参考文献

アムネスティ・インターナショナル日本  http://www.amnesty.or.jp/

アムネスティ・インターナショナル日本支部編  『アムネスティ人権報告』


(投稿者AK)


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