アメリカの大学3
出典: Jinkawiki
アメリカの大学3
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大学の運営
アメリカの教育制度は日本と違っている点が多くあるが、1番大きな違いは文部省という国家機関が存在しないことである。教育の監督権は州などの地方公共機関、民間団体にあって合衆国連邦政府にはない。大学の教育審査は各大学が権威のある民間断代に自発的に要請して行われる。また、大学の設立・廃止などは私立・効率を問わず、普通、州政府の認可が必要である。
大学の種類
アメリカの大学には、4年制大学が総合大学、文理大学合わせて約2300校、2年制大学が約1400校ある。合わせて3600校のうち約6割は私立大学であるが、学生総数約1500万人中の約8割は公立大学に属する。 2年制大学は、いわゆる2年制カレジとコミュニティー・カレジである。日本ではこの2つを全て短期大学と呼んでいる。アメリカの大学が日本の大学と違う大きな特徴の1つは、医学部・歯学や法学部などの上級専門学部はProfessional Schoolとして、1学部より上級におかれていることである。そして学部をCollegeと呼び、上級の専門学部をSchoolと呼んでいる大学が多い。
教員
常勤教員にはテニュアをもった正教員と、それを審査される資格はあるが、いまだもっていない準教員があり、いずれもテニュア格付けのある地位である。常勤の教員の地位としては、教授、準教授、助教授での階級があるが、これは独立した身分独自、上下を表すものではない。非常勤講師の雇用は随時行われている。これはテニュアをもたず、1年または学期ごとの契約で、身分的には不安定であるが、永年勤めている講師もある。 ※テニュア:学問の自由を守るための教員の身分保証であり、無条件な終身在職権ではない 勤務内容として各学科教員は授業を担当する義務ある。講義、実験、自分の研究、生徒の研究指導などを行う。
学生
ほとんどの全ての大学の学部に入学を許可されるには高校卒業免状、またはそれに相当するものを所持しなければならない。またその修得科目を特に指定する大学もある。入学資格については国籍、障害者などによる区別は一切ない。ただし英語が母国語でなくて、米国外の高校から応募する者は英語能力が一定の水準以上であることが要求されている。入学時期は秋が大部分であるが、州立大学では春学期の入学も少なくない。
参考文献
・渡部哲光『アメリカの大学事情』東海大学出版会
・谷聖美『アメリカの大学 カヴァンスから教育現場まで』ミネルヴァ書房
HN:YT