アメリカの教育3

出典: Jinkawiki

アメリカの学校制度

 アメリカの学校教育は、社会階層、社会的身分や経済的地位にかかわらず同じ学校で教育を受けることを理念とする単線型学校制度として成立した。そして、それは、実に多様である。義務教育修学年限は、州で異なり、学校体系も8-4制・6-3-3制・5-3-4制等各学区で異なる。これらは、歴史的、社会的に初頭・中等・高等教育の関係、子供の発達段階、またそれぞれの学校の位置づけ等を新たに検討することによって形成されてきた。そして、そこでの学校の形態・タイプも伝統的な学校、総合性ハイスクール、オールタナティブ・スクール、チャーター・スクール等、実に多様である。

アメリカの教員養成

 アメリカにおいては、連邦憲法修正第10条に規定されているように、公教育に関する一切の権限は、州にある。伝統的にこの権限の多くは、地方学区に委譲されているが、教員免許付与は、州固有の教育事務である。よって、教員免許は、大学において州教育当局が審査し、認可した教員養成プログラムを修了した学生に授与されるものであり、大学は、州教育当局が要求するコースワークおよび領域を組み込んだプログラムを作成する。アメリカでは、1974年以降すべての州において初等・中等教員免許取得のために学士号を要求している。一方、アメリカにおいては、特に高等教育機関において、教育内容やプログラムに高い自治を保ってきており、その自治を保証する制度として発展してきたのが、教育機関の資格認定制度である。教員養成機関の資格認定の機能を果たす組織が1954年創設の「全米教師教育資格認定協議会」、それに、1997年創設の「教師教育資格認定協議会」である。これらの資格認定機関が、各大学の養成教育プログラムの評価と養成機関としての資格認定を行う。こうして、州教育当局による認可とは別に、このような資格認定機関によって教員養成の質保証がなされている。

参考文献

『アメリカの学校教育-教育思想・制度・教師-』(2017)赤星晋作 学文社

T.K

 


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