アンネの日記

出典: Jinkawiki

ドイツ系ユダヤ人アンネフランクによる文学作品。第二次世界大戦の最中のナチス・ドイツ占領下のオランダ・アムステルダムが舞台。ナチスのユダヤ人狩りを避けるために咳も出せないほど音に敏感だった隠れ家に潜んだ8人のユダヤ人達の生活を書き表している。その生活はアンネ・フランクが捕まりこの世を去るまでの1942年6月12日から1944年8月1日まで二年間におよび、そ二年間の様子と家族関係、アンネ・フランクの葛藤や心情が描かれている。アンネ・フランクの死後、生き延びた父オットー・フランクの努力によって出版され、日本でも世界的にもベストセラーとなった。アンネ・フランクが第三者のキティーのあてた手紙のように日記を書くという独特の表現スタイルにより、アンネ自身の内面をより赤裸々に引き出している。また、アンネの日記の読者から評価される点として、アンネ・フランクの早熟さや鋭い判断力と批判精神が際立っていることがあげられる。そのような時に辛口な批判とともに、悲惨な状況、戦争・殺人・ゲシュタポの影におびえながらも、未来への希望を失うことなく、明るく前向きに生きていこうとするアンネの気持ちもうかがえる作品となっている。本全体的には、明るい印象の日記になっている。この「アンネの日記」を読むことによって、私たち人間が戦争、人種差別、ホロコーストなどについて考えるきっかけともなっている。初めは、「アンネの日記」を出版するにあたって、父オットー・フランクによって、省略・削除される部分が多々あったものが世間に出版されたが、そのうち省略・削除をせず、全てを載せた「アンネの日記~完全版~」が出版されることになる。本だけではなく、映画やテレビドラマ化もされている。


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