アーネスト=ヘミングウェイ
出典: Jinkawiki
イリノイ州オークパーク(現在のシカゴ)に生まれる。父は医師、母は元声楽家で、六人兄弟の長男だった。父は活動的な人物で、釣りや狩猟、ボクシングなどの手ほどきを受けた。
高校卒業後の1917年に地方紙「カンザスシティ・スター」紙の見習い記者となるも退職。翌年赤十字の一員として北イタリアのフォッサルタ戦線に赴くも重傷を負う。戦後はカナダ・トロントにて「トロント・スター」紙のフリー記者をつとめ、特派員としてパリに渡りガートルード・スタインらとの知遇を得て小説を書きはじめた。
行動派の作家で、スペイン内戦や第二次世界大戦にも積極的に関わり、その経験を元に行動的な主人公をおいた小説をものにした。『誰がために鐘は鳴る』『武器よさらば』などはそうした経験の賜物。当時のハリウッドに映画化の素材を提供した。
短編には簡潔文体の作品が多く、これらはダシール・ハメット、レイモンド・チャンドラーと後に続くハードボイルド文学の原点とされている。
1954年、『老人と海』が大きく評価され、ノーベル文学賞を受賞(ノーベル文学賞は個別の作品ではなく、作家の功績および作品全体に与えられることに注意)。
晩年は躁鬱に悩まされるようになり、執筆活動も次第に滞りがちになっていき、1961年、ライフルで自裁した。
作家のレスター・ヘミングウェイは弟、モデルで女優のマーゴ・ヘミングウェイ、女優のマリエル・ヘミングウェイは孫娘である。
『海流のなかの島々』の舞台ともなったハバナのビミニ島には、滞在していたとされるホテルの一室を改装したアーネスト・ヘミングウェイ博物館があり、遺品などが展示されていたが、2006年、火災により焼失した。
著書
長編小説 『春の奔流』"The Torrents of Spring", 1926年 『日はまた昇る』"The Sun Also Rises", 1926年 『武器よさらば』"A Farewell to Arms", 1929年 『持つと持たぬと』"To Have and Have Not", 1937年 『誰がために鐘は鳴る』"For Whom the Bell Tolls", 1940年 『河を渡って木立の中へ』"Across the River and into the Trees", 1950年 『老人と海』"The Old Man and the Sea", 1952年 『海流のなかの島々』"Islands in the Stream", 1970年 『エデンの園』"The Garden of Eden", 1986年 『ケニア』"True at First Light", 1999年
[編集] 短篇集 『三つの短編と十の詩』"Three Stories and Ten Poems", 1923年 『われらの時代』"In Our Time", 1924年 『男だけの世界』"Men Without Women", 1927年 『勝者に報酬はない』"Winner Take Nothing", 1933年 『第五列と最初の四九の短編』"The Fifth Column and the First Forty-Nine Stories", 1938年 『第五列とスペイン内戦に関する四つの短編』"The Fifth Column and Four Stories of the Spanish Civil War", 1969年 『ニック・アダムズ物語』"The Nick Adams Stories", 1972年
[編集] その他 『午後の死』"Death in the Afternoon", 1932年 『アフリカの緑の丘』"Green Hills of Africa", 1935年 『スペインの大地』"The Spanish Earth", 1938年 『移動祝祭日』"A Moveable Feast", 1964年 『狩と旅と友人たち』"By-Line", 1967年 『危険な夏』"The Dangerous Summer", 1985年
参考:
世界史大辞典
ヘミングウェイの著書