イスラム教5
出典: Jinkawiki
イスラム教とは
イスラム教は、7世紀はじめに、メッカの名門の出身であるムハマド(マホメット)によって開かれた。ムハマドはアッラーの神の声を開くことの出来る預言者として、「アッラーがただ1人の神であり、宇宙の創造主である。」とイスラムの教えを広めた。 しかし、その頃アラビアの人々は多神教を信じていたので、ムハマドは迫害を受け、西暦622年に少数の信者を連れてメディナへ移住。この移住をヘジラと呼び、イスラム教では、この年を紀元元年としている。ムハマドたちがメディナへ移住してから10年余りの間にアラビアのほとんどがイスラム教を信じるようになった。 最後まで反対していたメッカの人々もムハマドに従った。
「イスラム」とは、アラビア語で「平和であること(アッラーに)絶対におすがりすること」を意味している。 アッラーがムハマドにくだされた教えを記録したものが、イスラム教の聖書である「コーラン」である。
日本人とイスラム教
日本人がイスラム教を理解できないものも、無理からぬところがある。なにしろ国内にはイスラム教徒が少ないからだ。日本人のイスラム教徒となれば、結婚で改宗した人間にほぼ限られる。大半は女性である。 しかし、イスラム教は、キリスト教に次ぐ世界第2位の宗教である。今やイスラム教徒の数はキリスト教徒に匹敵するという説さえある。そうである以上、グローバル化が進む現代において、私たち日本人もイスラム教について関心をもち、そのあり方を知っておく必要がある。 ところが日本人にはなまじ仏教やキリスト教についての知識があることが、かえってイスラム教をわかりにくくしている面もある。 多くの日本人はイスラム教をキリスト教、あるいは仏教に近い宗教としてとらえられてしまっている。
イスラム教とカトリックの違い
イスラム教がキリスト教のカトリックや仏教と異なるのは、聖職者のあり方である。カトリックでも仏教でも聖教者になるには、生涯独身を守る誓いを行ったり、剃髪し修行を実践するなど、特別な行動を求められる。 ところが、イスラム教には、こうした聖教者は存在しない。イスラム教聖教者と言われる人々は、まったくの俗人で、妻帯もすれば、家庭ももっている。その点では、プロテスタントの牧師や神道の神主に近い。