イスラム教23
出典: Jinkawiki
イスラム教
・イスラム教とは
七世紀前半にムハンマドが始めた宗教。経典は「コーラン」で、聖地はメッカ、メディナ、エルサレムである。信徒は約16億人で世界の人口の4分の1程度。人間は神の前ではみな平等で、イスラム教徒は、神の言葉に沿ってきちんと生活していれば、死後に天国に行くことができると信じられている現世より来世を重んじる宗教である。豚肉とアルコール類を食べてはいけないし、豚肉に至っては勧めてもいけない。 シーア派とスンニ派があり、二つの派に分裂したのは、預言者ムハンマドが死去した後のこと。シーア派はイスラムの指導者の指導者「カリフ」の四代目である「アリー」が暗殺されたときに「アリーこそがムハンマドの血を引く正当な後継者であり、ほかのカリフなんて認められない」という人たちから始まったもの。シーア派はイスラム教徒のほぼ15%を占める少数派である。それに対し、スンニ派は「スンニ」という慣習や伝統という意味となる通り、血筋に関係なく慣習を守るならいいんじゃないかという考え方。スンニ派はイスラム教徒の85%を占める多数派である。
・教えの特徴
万物の創造主である唯一神アッラーを信じている。六信五行を義務としている。1日5回の礼拝をおこなう。 *六信五行とは 六信(六つのことを信じよ) 1、 アッラー 世界はアッラー=神が作ったもの。神は唯一の存在。 2、 天使 天使とは神が作った、神と人間の中間的な存在。 3、 教典 イスラム教の経典は『コーラン』である。 4、 預言者 イスラム教での預言者はムハンマドである。 5、 来世 死後の世界のこと。人は死んでも地下で眠り続け、最後の審判を受ける。 6、 天命 この世のものすべてが、神の意志よって決められている。 五行(五つのことを守れ) 1、 信仰告白 決められた言葉を唱える。 2、 礼拝 一日五回、聖地メッカの方向に向かって礼拝を行う。 3、 喜捨 収入の2.5%を寄付する。 4、 断食 イスラム暦の9月=マラダンに断食を行う。マラダンは断食ではない。 5、 巡礼 聖地メッカへの巡礼。一生に1回は行う。
・指導者
ムハンマドは昔、「マホメット」と呼ばれていた。それはムハンマドを英語で読むと「マホメット」となるからである。ムハンマドは神の言葉を授かった預言者であり、言葉を授かった際に読み書きができなかったため、口伝で伝えられた。そのせいか定かではないが、コーランを聞いていると韻を踏んでいるような、何とも美しい響きになっている。
・イスラム教徒にとっての天国とは
イスラム教徒にとっての天国とは、肉は食べ放題、葡萄酒は飲み放題。かわいい男の子たちが身の回りの世話をしてくれて、見目麗しい乙女(処女)たちといくら交わっても、美女は次の日、また処女に戻っているという世界。
参考文献
・「池上彰」 池上彰が読む「イスラム」世界 KADOKAWA 2014初版