イスラームの特色
出典: Jinkawiki
イスラームとは、「アッラーへの絶対的帰依」の意味である。
ここでは、イスラームの特色をまとめる。
(イスラーム教については、別ページ参照イスラム教徒)
目次 |
六信五行
六信とは、イスラーム教徒(ムスリム)が信ずるべき6つの項目のことをいう。
①神(アッラー):唯一絶対の神。万物の創始者
②天使(マラク):神のメッセージをムスリムに伝える存在
③啓典(キターブ):神が天使を通じて人類に下した啓示の書
④予言者(ナビー):神意を人類に伝える人。モーセやイエスも含むが、ムハンマドを最初で最大の予言者とする
⑤来世(アーヒラ):人は死した後、復活した時に神の審判を受け、天国と地獄に分かれるということ
⑥予定(カダル):=天命。人間の諸行為はアッラーの意志によっておこる
五行とは、ムスリムがイスラーム教徒として必ずやらなければならない義務である。
①信仰告白(シャハーダ):「アッラーのほかに神はなく、ムハンマドはアッラーの使徒である」と唱える
②礼拝(サラート):夜明け、正午、午後、日没、夜半の一日五回、メッカに向かって行う
③断食(サウム):イスラーム暦第9月(ラマダーン)の一か月間、日の出から日没まで一切の飲食を断つ
④喜捨(ザカート):毎年の終わりに各人の収入資産と貯蓄の双方に課さられる救貧税
⑤巡礼(ハッジ):一生に一度はイスラーム暦第12月にメッカのカーバ神殿に巡礼し、儀式に参加することが望ましい
礼拝(サラート)の方法
①メッカの方向を向く
②「アッラーフ・アクバル」と唱える
③コーランの章句を唱える
④両手を膝がしらにつける
⑤腰を曲げ、直立する
⑥頭を下につけて平伏する
⑦神をたたえる
⑧信仰告白(シャハーダ)をする
⑨「アッサラーム・アライクム」と唱える
⑩首を左右に振る
※③~⑥を2~4回繰り返すのがふつうとされている
行動の規範
食生活の規範として、豚肉を食べないことがあげられる。
理由として、イスラム教では昔から豚は不浄なものとされていることである。
ムスリムの人口が多い国や都市では、ムスリム向けに豚肉を一切料理に使用していないこと、ラードや豚骨スープ等豚に由来する成分なども使用していないこと、
そして豚以外の肉でも所定の手続きを踏んで屠殺したものであることの3箇条を示す「ハラール (Halal) 」という証明書の取得と表示が料理店に対し義務付けられている。
豚肉に加え、飲酒も禁止されている。
他には、商取引において利子をとることは禁止されている。契約は必ず守らなければならない。
加えて、弱者に対する権利も守られており、病人、貧しい人、高齢者に対し無条件で手を差し伸べるべきとされている。
結婚と女性
イスラームでは、女性は素肌を他人にみせることは好ましくないとされ、全身を覆ったベールを身に着けている。
これには地域差もあるが、既婚女性はかならずこのベール(チャドル)をまとい、身体のラインを隠さなければならない。
イスラーム法では、男性は平等に愛せるならば四人まで妻をもつことができる(実際は二人以上妻を持つことはまれである)。
結婚にあたって契約文書を作成する際には、男性が支払う結納金を、あらかじめ離婚料まで含めて決めておく。
参考文献:
グローバルワイド 最新世界史図表 四訂版 / 第一学習社
ちょっとだけイスラム今日の説明・六信五行
ハンドル名:AsK