イラク戦争5
出典: Jinkawiki
イラクでは、1991年にも湾岸戦争が起こった。この湾岸戦争でも2003年のイラク戦争でも、アメリカ軍は、劣化ウラン弾を使用した。劣化ウラン弾は、硬い戦車を貫通できるように、重いウランを使った兵器である。戦車に当たった劣化ウラン弾は、細かいちりとなって空気中をただよい、口や鼻から人の体に入る。体の中に入ったウランは放射線を出すため、これを吸い込んだ人は、たえず体の中から放射線を当てられていることになり、白血病やガンになっていく。 また、父や母が放射線をたくさん浴びた場合、生まれてくる赤ちゃんに悪い影響がでることが多い。今イラクでは、腫瘍ができた赤ちゃんや目のみえない赤ちゃん、脳のない赤ちゃんなどがたくさん生まれている。 イラク戦争は、イラクが核兵器や生物化学兵器をかくし持っているだろうということを理由に、アメリカが攻撃を始めた。その攻撃に劣化ウラン弾が使用された。
劣化ウランは燃えると70%が極めて細かい「エアロゾル」というミクロン以下の微粒子の状態になる。このエアロゾルは体内に入ると肺や肝臓にとどまりやすく、特にエアロゾル中の60%は5ミクロン以下の微粒子となり、半永久的に体外へ出ない。このエアロゾルからは微弱な放射能が出続け、その量は年間1360レムと言われているが、これは許容量の8千倍の数値である。しかもエアロゾルは簡単に戦場から数十km離れているところへも広範囲に飛散して広く汚染してしまう。 劣化ウランの半減期は地球や太陽系の歴史にも匹敵する45億年である。