インクルージョン
出典: Jinkawiki
インクルージョン教育とは、もともと一人ひとりが違っているのは当たり前であり、それを前提として個々の教育的ニーズにそった教育をしていくことである。 1950年代後半の欧米に起源したとされるノーマライゼーションの思想の世界的な浸透によって、障害のある人々を可能な限り「通常」の生活条件の中に組み込み、支援しようという動きが展開されてきた。その考えの中で、1990年代初頭、重度の障害のある子どもの通常教育を含めた議論としてインクルージョンの思想が登場した。これは明確な共同責任の主張の下にある。また、子どもからサービスを求め、適応させるのではなく、サービスから子どもへ向かうという体制の思想である。 インクルージョンをめぐる動向は国際的にも進展しており、1994年にはユネスコとスペイン教育・科学省との共催による特別なニーズ教育に関する世界大会が行われた。その際、「特別なニーズ教育に関するサラマンカ声明と行動大綱」が採択された。そこで、明確な共同責任、つまり、多くの子どもが学習困難を体験しており、従って、その学校期間中のどこかの時点で特別な教育的ニーズを持っているという認識にたって、障害のある子の教育は特別な教育だけの課題ではなく学校全体が責任を持つということが課題として挙げられた。これにより、「可能なところではどこでも、子どもが持っている困難や差異にも関わらずすべての子どもが一緒に学ばなければならないという基本原則のインクルーシブ学校の提唱がされた。
〈参考文献〉吉利宗久 著 『アメリカ合衆国におけるインクルージョンの支援システムと教育対応』 http://park.geocities.jp/aurorasapo/sub-image-2/new-image-11-oikawa.html