エグジット

出典: Jinkawiki

エグジット

 「エグジット(edit)」は1982年にスイスで結成された人間的な死のための自殺幇助を行う組織である。ドイツと同じくスイスでも自殺幇助は法的に認められており、国際的にも幇助にもっとも寛容な国である。スイスには「ディグニタス(dignitas)」と「エグジット」の2つの団体がある。 また、間接的積極的安楽死の道は「エグジット」の理事ロルフ・シグ博士により開かれたといわれている。もし、「エグジット」の会員が最終的に死の決断をした場合、「エグジット」から委託された慈悲殺への対応に習熟したものが出向き、睡眠薬を渡し患者は自分でそれを飲み、眠りとともに死に導かれる。患者は最後まで見守られ、必要な介護を受ける。これまでにシグ博士夫妻は最終的な視を決断した100人以上の患者に、子の医療のうちでももっとも困難な奉仕を行ってきたといわれている。これを支えるのが“「利己的動機」による自殺幇助は禁固5年以上の犯罪とみなすのに対し、「患者を苦痛から救う自殺幇助は非利己的」と解釈する”というスイスの刑法である。


「エグジット」は「安楽死の要請」を掲げ、以下の4つを活動の柱としている。

1.「リヴィング・ウィル」に消極的安楽死の確実な実現

2.重篤的な病人の自死に対する援助

3.重篤な病人に対する積極的安楽死

4.精神的な支援

 積極的安楽死に対する「エグジット」の見解は、残念ながら変わってしまった。スイスの医師組織との合意を早期に成立させるための、戦力的な理由からだといわれているが、それでもスイスはドイツに比べれば格段に進んでいる。


参考文献

『最後まで人間らしく―患者の自己決定権について―』  ユーリウス・ハッケタール著  未来社   1996年7月31日発行 http://meteors.blog85.fc2.com/blog-entry-110.html

http://www.swissinfo.ch/jpn/front.html?siteSect=105&sid=9942512&cKey=1226047279000&ty=st


  人間科学大事典

    ---50音の分類リンク---
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                          
                  
          

  構成