エスペラント語Ⅻ
出典: Jinkawiki
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概要
1887年 L.L.ザメンホフによって考案された人工語,国際語。エスペラントの名は「希望をもつ者」の意。1908年に創立された国際エスペラント協会が普及を推進し,世界 100ヵ国以上に会員をもつ。10万人超と推計される話者をもち,国際間の通信や学術協力,経済活動などに使用される。また 100以上の雑誌がエスペラントで刊行され,詩や小説などの文学作品も多く書かれ,3万点以上の書籍が出版されているなど,人工国際語として第一の勢力をもつ。
エスペラント語の歴史
当時、ドイツ語やロシア語、イディッシュ語などたくさんの言葉が話されていたビャウィストクという地方都市では言語が、違った民族のいさかいの種となっていた。そんな町に暮らしていたザメンホフは「自分で言葉を創って、それをみんなで第二言語として話せば平和になるのではないのか?」と考える。その結果、英語のような例外ばかりではなくシンプルに、かつ人間の言葉のような意思疎通のための柔軟さを兼ね備えた言葉が出来上がった。それが「エスペラント」という言葉であった。
21世紀のエスペラント語
現在ではオンラインで”Lernu!”、無料の携帯アプリの”Duolinguo”、日本エスペラント協会が監修している「ドリル式」でエスペラント語が容易に勉強できるようになった。”Duolinguo”には英語版、スペイン語版を含めるとおよそ120万人の登録者がいる。エスペラント語の歴史はエスペランティストと呼ばれる、夢見る暇人たちによって積み重ねられてきている。世界中の国の人と文通したり、地球上に自分たちの国の状態を知ってほしいとニュースを流したり、中には世界平和を実現しようと本当に自分の人生をかけてしまう人もいる。エスペラント語はそのような「命懸け」をするための格好のツールになってきた。すなわち、エスペラント語とは地球上にある「究極の暇つぶし」の一つと言える。
参考文献
田中克彦 『エスペラント-異端の言語』2007 岩波書店
HN:テクノうどん