エスペラント4
出典: Jinkawiki
ラザル・ルドヴィック・ザメンホフというポーランドの眼科医が創案した人工の国際語。エスペラントとはこの言語で「希望する人」を意味している。単語は国際共通性の高いもの(ロマンス語・ゲルマン語・スラブ語など)から採用。字母は28で、語順は基本的に英語と同じで、接辞を多用。1887年に公表され、1906年に日本エスペラント協会ができた。第二次世界大戦時には弾圧もあった。
エスペラントの特徴は、発音・つづり字が規則的で簡単であり、各文字は必ず1音だけを表し、1音は常に1字によって表わされる。ほとんどの品詞は決まった語尾をもち、例外は全くなく、語尾を見れば、品詞や時制がわかる。不定冠詞がなく、日本語、中国語など、冠詞がない言語を母国語としている人たちは冠詞の使い方で迷うことが多いがエスペラントには定冠詞はあるが不定冠詞はない。代名詞・代形容詞・代副詞は一つの表にまとめられている。名詞・形容詞には対格があり、名詞と形容詞は、目的語になるときなどには-nという対格語尾がつく。造語が自由で、品詞の語尾を付け替えることにより、名詞や形容詞を動詞・副詞にしたり、動詞や副詞を名詞化形容詞化したりすることが簡単にできる。 また、多義語が少ない。
エスペラントを話す者は「エスペランティスト」と呼ばれ、現在世界中に約100万人いると推定されている。どの国の言語でもないため、言語による民族差別がなくなり、誰でも平等に使用できると言われている。しかし、ロマンス語(フランス語、スペイン語等)を基礎にしているため、ヨーロッパ諸国以外の人々が学習するのは難しいのではないか、という意見もある。しかし今日では、さまざまな言語間でのコミュニケーションのためにインターネット、ラジオ、文化交流などでエスペラントは使われている。英語を国際共通語として当然視してしまう我々世界中の姿勢が、さまざまな場面でとってかわるべき言語としてこのエスペラントがあげられている。