エフタースコーレ3
出典: Jinkawiki
新しい教育の可能性を示しているのがエフタースコーレであり、デンマークで最も注目を集めている。義務教育段階の第8字年と第9学年(日本の中学2年と3年)、そしてデンマーク独自の制度である第10学年の生徒が通う全寮制の中学である。一番多いのは第9学年と第10学年を置いて、いずれも一年間のみというパターンの学校である。デンマークでは産業社会が高度化し、若い世代に対する社会的な管理・抑圧が増している。ドラッグやアルコール中毒など問題は多いのだが、今のところエフタースコーレはそれに対する唯一の有効な対抗策として評価が高まってきている。つまりエフタースコーレに行くことで、子ども自身が変わり、親もまたつられて変わってよりよい人間関係が形成される。何よりも若者自身がモチベーションを発見する場としての実績が口コミで広まったのである。ここ10年のエフタースコーレの生徒数は爆発的に増え、多くの教育学者やマスコミの注目を一心に浴びており、現在デンマークではもっとも成功した学校群、新時代を切り開く教育として、論議されている。デンマークのエフタースコーレは1994年規在で、全国に226校存在する。生徒数は全部合わせて19200人である。一校平均85名の在籍数となる。教師はだいたい10名程度でそのうち2~3人が非常勤である。また専任教員が2~3名生徒といっしょに寮に住むことが多い。郊外の学校では敷地内に教員住宅があり、常時教員が5~6名は生徒の回りにいる。フォルケホイスコーレと同様生徒と教師が一種の教育コミューンをつくっている。