エポック授業

出典: Jinkawiki

エポック授業とは、最も成功した「フリースクール」といわれる「シュタイナー教育」の授業である。 シュタイナー教育では基本的に8年間担任は変わらず、クラス替えもない。「エポック授業」は、このクラス担任が受け持つ。 毎朝2時間分を使い、数週間にわたって同じ教科の勉強をするものである。国語を数週間学ぶとするなら、その間算数は全くやらない。集中的にやったあとは、またしばらく全くやらないことになるので忘れてしまう子どもが多くなる。 だが、シュタイナーは「忘れることが大切」という。子どもは確かに忘れてしまうが、それは表面的にあるものであり、子どもの内面的には残っているものがある。それが、時間をおくことで子どもの内面に深く受け止められる。 集中的に学ぶことによって、通常の学校のように一日のうちにあちらこちらと色々な領域に放り込まれることなく、子ども自身が集中して一つのことについて深く学ぶことができるのである。

たとえば、アルファベットを覚えるときにはまず絵を描く。 ノートや画用紙などの1ページいっぱいにアルファベットをふくんだ絵を描き、次に少し抽象化された絵にし、この絵から抽象化されたアルファベットをまたページいっぱいに描く。このようにして1つのアルファベットを覚えるのである。 「A」をただ「A」としておぼえるのでは、なぜこの文字を作ったのか、どうやってこの文字が成り立ったのかを知りながら覚えるのと大きく異なる。ただ「A」を「A」として覚えただけでは決まり事や約束事を覚えることとなんら変わらなくなってしまうのだ。 発音し、絵を描いて、自分で文字にしていくことで、昔人間が「文字」というものを必要として、作りだしたのだという一連の流れを子どもたちに感じさせているのである。

シュタイナー学校では教科書を使わず、「エポックノート」というものが与えられる。ここに授業でやったことを書いていき、最終的にはこれが手作りの教科書となる。エポックノートは自分のオリジナルの教科書なのである。


  • 参考

ドイツの学校とシュタイナー教育 http://steiner.blume4.net/

NPO法人 東京賢治の学校 http://www.tokyokenji-steiner.jp/33_edu7to15/331_epoch7to15/331_epoch7to15.html

NPO法人 横浜シュタイナー学学園 http://yokohama-steiner.com/ysgwp/kyoiku/gakushu_naiyo/epoch


HN わさび


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