オランダのコーヒーショップ2

出典: Jinkawiki

オランダでいう「コーヒーショップ」とは、国の法律に基づき個人使用目的においてソフトドラックを顧客に販売している店のことである。コーヒーショップには、AHOJGという規律を守ることが求められている。それぞれのアルファベットは、A:広告の禁止、H:ハードドラッグの販売の禁止、O:迷惑や暴力の禁止、J:18才未満の入店禁止、G:1人1日5グラム以上の販売禁止、を意味している。その他にも、アルコール販売の禁止や500グラム以上の在庫禁止などがあり、地域によっては学校や国境近くの出店を禁止しているところもある。

このように、ドラックの利用を認めている理由としては、オランダ特有の寛容な国柄が影響している。実際、マリファナの原料である大麻の有害性は酒やタバコより低いと主張する研究者も多数おり、また『麻薬』という大きなくくりでのドラッグの蔓延を根絶することは不可能と多くの国の政府も認めている。しかし薬物は社会に悪影響を及ぼす諸悪の根源として、薬物に対しては追放政策を取っている国が大多数である。そこでオランダでは禁止するよりも寧ろ薬物使用を認め管理しようという実用主義的立場を選択した。ちなみに先進国で公に薬物の使用が認められている国はオランダ1カ国のみであるが、ソフトドラックが合法化されているにも関わらず、ドラックの使用率は増加するどころか他のイギリスやアメリカといった先進国に比べると低い傾向にある。しかしながら、オランダ国内においては外国人でもソフトドラックの使用や法律の範囲内で購入することは自由なため、ドラック目的でオランダに入国する観光客も多く、隣国などで密輸などの問題が深刻となっている。また、最近ではオランダ国内でも禁止されている「ハードドラッグ」の使用者が増加傾向にあり、ドラッグに対する市民の見方も厳しくなっている。2007年に、幻覚作用のあるキノコを食べた17歳のフランス人少女が、橋から飛び降り死亡した事件をきっかけに、国会が薬物規制に向けた動きに乗り出している。


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