オランダの保険制度
出典: Jinkawiki
オランダの医療・介護保険制度は三つに分かれていて、Compartment1~3と呼ぶ。 これらは日本と同じ社会保障制度を取り入れている。 Compartment1は長期疾患、Compartment2は一年以内の短期疾患、Compartment3は公的保険外を対象とする。
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Compartment1(介護保険)
Compartment1は、治療、療養に長い時間がかかる疾患を中心とする保険で、日本で言う介護保険にあたる。特別医療費補償法(The Exceptional Medical Expenses Act, AWBZ(Algemene Wet Bijzondere Ziektekosten))に基づく。 給与税を支払っているものはオランダ居住者でなくとも対象となる。 保険者は国だが、短期医療保険の保険者が代行している。 サービス対象は1 年を超えるリハビリ、訪問看護、出産前のサービス、予防接種、高齢者介護、精神介護などである。
Compartment2(医療保険)
Compartment2は、治療サービス(Curative care)を中心とした短期の医療費をカバーする保険で、日本でいう医療保険にあたる。Compartment2に関しては近年積極的に改定が行われており、2006年に大幅改定が行われた。2005 年までは、加入者の年収、身分によって3 つの制度(疾病基金保険、公務員保険、私的保険)が分立していたが、2006 年1 月1日からは施行された新しい健康保険法(Health Insurance Act, Zorgverkeringswet)に基づいている。
これにより、皆が医療保険に加入する義務を負った。どの保険に入り、どのようなサービスを受けるかは個人の判断にゆだねられており、特別医療費補償法とあいまって、医療と福祉保険の自由化時代のさきがけとなっている。また、低所得者は国の補助を受けることができる。
保険者は年齢、身体状況などによって加入の拒否をすることはできない。その代わりに、保険者側の営利が認められるようになった。サービス競争が促進され、可能性の拡大を見せている。出産、医薬品、食品、自宅用医療機器、交通費などが対象となる。
今後の課題
これらの保険の改定は始まったばかりで、これからも続いていくことが予想される。今後の課題としては、これらによる、介護と医療の円滑な連携が必要とされている。現在のオランダでは、ウェイティング・リストが問題となっており、病院の外来サービスに平均4週間かかり、特に高齢者介護の待ち時間が長い。そのため、病院を出た後の在宅サービスへの移行までに何週間もかかり、その間、医療と介護での連携がスムーズに行かなくなっており、相互間での制度設計が求められている。
参考資料
オランダを知るための60章 長坂寿久 明石書店
オランダの安楽死 山下邦也 成文堂
http://www.pref.miyagi.jp/gb/mba/fy18/MBAreport(1812)/gotou03.pdf
http://www.ipss.go.jp/syoushika/bunken/data/pdf/18095207.pdf