オランダの麻薬政策
出典: Jinkawiki
オランダの麻薬政策
―麻薬の自由化―
オランダではソフトドラッグ(主にマリファナ)は違法ではない。5グラム以下の所持と、個人的な使用に限っては認められているのだ。マリファナはコーヒーショップというところで簡単に誰でも買うことができ、自由に買って吸うことができる。本当にコーヒーが飲みたいなら、「カフェ」に入らなければならない。「コーヒーショップ」はコーヒーを楽しむところではなくマリファナを吸う所である。
―オランダの麻薬政策―
ドラッグが自由といってもすべてのドラッグが自由に手に入るというわけでもないようだ。オランダの麻薬政策では、中毒になるヘロイン、コカイン、アンフェタミン、エクスタシーなどのハードドラッグと、それほど重大な害にはならないハッシシ、マリファナなどのソフトドラッグとを区別している。ソフトドラッグを容認する根拠として、ソフトドラッグはハードドラッグと比べ禁断症状などの中毒や常習化を引き起こす例が少なく、アルコール、タバコと比べても犯罪を犯すケースが少ないといった医学的な理由があるからである。次に麻薬の個人使用と麻薬取引を区別している点である。個人で使用する分には、ある程度の量を持っていても起訴されることはないが、麻薬取引については売る方、買う方共々違法である。また麻薬の生産、個人販売、輸送、輸出入も罰せられるのである。コーヒーショップでの個人的な取引については起訴されないが、コーヒーショップを経営する側には守らなければいけない5つのガイドラインがある。
(1) ハードドラッグを売らない
(2) 18歳以下の者には売らない
(3) 取引の最大量は5グラムである
(4) アルコールと共に売らず広告しない
(5) 周囲に迷惑をかけない
以上の点を守らなければ起訴されてしまうのだ。
ドラッグ中毒者を出さないためにオランダでは麻薬中毒者は病人として扱われて、健康維持のために医療サ-ビスが無料で受けられるのだ。「メタドンプログラム」という政策を行っていて、誰でも各地にある麻薬診療所のベルを押し、医者の指示を受ければ、無料でメタドンという薬をもらって飲むことができる。メタドンというのは、コカインなどの代替薬として禁断症状を回避したり中毒からの治療薬として使用される薬である。このプログラムによってオランダでは、麻薬中毒者の約90パーセントをコンピューターに入力して管理している。また、小学生の頃から徹底して麻薬教育を行っているのも重要な政策の一つである。タバコ、アルコールと同様に麻薬を扱い、全ての刺激物は体に悪いと教育したり、麻薬中毒者の話を直接聞くための話し合いの場を設けている。
―オランダの麻薬政策は成功しているのだろうか?―
ハードドラッグ常習者数が増加していないこと、麻薬常習者の平均年齢が上昇していること(若者のドラッグ使用者が減少していること)、ソフトドラッグ経験者がハードドラッグに移行する傾向が見られないこと、ソフトドラッグ容認によって麻薬は特別なものでないという効果を与えていること、麻薬使用によって死亡数やエイズ患者が増加していないことから成功であるといえる。しかし、オランダ国内でマリファナの栽培が急増しており世界的な大麻生産国になっており、今や密輸出国である。また新たなハードドラッグが出てきた事も問題の一つである。そしてアムステルダムには500~800人の「ジャンキーズ」と呼ばれるトラブルメーカーの集団がいる。この集団がアムステルダムをうろうろし、犯罪を犯し警察に連行され問題を起こしている。
<参考資料> http://www.geocities.co.jp/CollegeLife/8718/choco.htm
http://www.anemo.co.jp/life/cafe/29.html
投稿者 Toy