グラバー園
出典: Jinkawiki
グラバー園とは、長崎県長崎市南山手町の斜面上にあり、旧グラバー邸などの西洋館がある公園で、グラバー、リンガー、オルトの旧邸があった敷地に、長崎市内に残っていた歴史的建造物を移築してたものである。トーマス・ブレーク・グラバー(Thomas Blake Glover, 1838年6月6日 - 1911年12月13日)は幕末に活躍した商人で、明治以降は高島炭鉱の経営にあたった。もともと武器商人であるが、蒸気機関車の試走、ドック建設、炭鉱開発などに力を入れていたため日本の近代化に果たした役割は大きい。造船の街・長崎の基礎をつくった人物である。 ・旧グラバー住宅
- 貿易商であり、グラバー商会を設立したトーマス・ブレーク・グラバーが住んいた日本最古の木造洋風建築。裏手には馬小屋や貯蔵庫なども残っている。フリーメイソンのマークもある。1939年(昭和14年)に所有が長崎造船所へと移ったが、1957年(昭和32年)には同造船所の創業100周年を記念して長崎市へ寄贈された。1961年(昭和36年)6月7日、国の重要文化財に指定。
・旧リンガー住宅
- グラバー商会に勤め、ホーム・リンガ商会を設立したフレデリック・リンガーの旧邸。企画展示などが行なわれている。1966年(昭和41年)6月11日、国の重要文化財に指定。
・旧オルト住宅
- オルト商会を設立し、製茶業を営んでいたウィリアム・オルトの旧邸。裏手には厨房や貯蔵庫、使用人の住まいなどがある。明治13年から同15年には活水女学校が仮校舎として使用した後、フレデリック・リンガーが購入してその長男が昭和15年2月まで住居。1972年(昭和47年)5月15日、国の重要文化財に指定。
・旧ウォーカー住宅
- ウォーカー商会を設立したロバート・ネール・ウォーカーJrの旧邸。4つの部屋がある。もとは大浦天主堂の隣に建てられていた。
旧リンガー住宅
旧オルト住宅
旧ウォーカー住宅
・フリーメイソン・ロッジの門
- フリーメイソンのシンボルが入った門
・旧三菱第2ドックハウス
- 1896年に、三菱重工業長崎造船所第2ドックのわきに休憩宿泊施設として建てられた建物。園内で最も高いところにある。内部には、長崎造船所で造られた船の模型や写真の展示などがある。
・旧長崎高商表門衛所
- 長崎高等商業学校(現長崎大学経済学部)創立時の建物。外側は洋風だが中は畳敷きである。
・旧長崎地方裁判所庁舎
- 居留地外から移設したもの。現在は建物内部にレトロ写真館が営業している。
・旧スチイル記念学校
- 東山学院の本館。
・旧自由亭
- 1878年に作られた西洋料理店「自由亭」の建物。現在は、2階が喫茶室となっている。
旧三菱第2ドックハウス
旧長崎地方裁判所庁舎
旧スチイル記念学校