コミュニティ・スクール 3

出典: Jinkawiki

コミュニティ・スクール

概要


コミュニティ・スクールには保護者や地域住民などから構成される学校運営協議会が設けられ、学校運営の基本方針を承認したり、教育活動などについて意見を述べるといった取り組みが行われている。学校運営協議会の主な役割として、「校長の作成する学校方針を承認する」「学校運営に関する意見を教育委員会または校長に述べる」「教職員の任用に関して教育委員会に意見が述べられる」の3つがある。これらの活動を通じて、保護者や地域の皆さんの意見を学校に反映させることができ、コミュニティ・スクールは「地域とともにある学校づくり」を進める有効なツールである。

指定状況


地域住民や保護者が学校づくりに参画するコミュニティ・スクールの校数が1570校(平成25年4月1日現在)から349校増の1919校「平成26年4月1日現在」となった。学校設置者別で見ると、昨年度比34市町村増の4道県及び187市町村の教育委員会がコミュニティ・スクールの指定を行っている。また、域内全ての小中学校をコミュニティ・スクールに指定している教育委員会は、昨年度比17市町村増の55市町村となり、取り組みは確実に広がっている。

動向と目標


第2期教育振興基本計画(平成25年6月14日閣議決定において、コミュニティスクールを全公立小学校の1割(約3000校)に拡大するとの推進目標を掲げている。また、中央教育審議会においては、「今後の地方教育行政の在り方について(答申)」(平成25年12月13日)の中で「今後、学校運営の充実や、学校・家庭・地域の協同体制の構築に向け、コミュニティ・スクールや学校支援地域本部等の一層の拡大と充実が必要である」、「目標達成に向けて設置数が共に順調に増加している。

成果 コミュニティ・スクールにおける成果として次のような点が挙げられる。第一に、教育目標・学校経営方針の策定、学校評価等への地域住民・保護者の参画や意見・要望の反映などが進み、よりよい学校運営の実現に寄与している。第二に、地域住民・保護者が学校を支えることで、学校と地域社会との連携による教育活動が進み、児童生徒の実態や地域の特性等を踏まえた特色ある教育活動の充実・活性化が図られている。第三に、協議会が学校経営者である校長のよきアドバイザー・相談相手となることで、校長のリーダーシップが一定の緊張関係のもとでこれまで以上に発揮され、自立と責任のある学校を目指す経営が徐々に行われつつある。第四に、協議会独自の保護者・生徒アンケートの実施等により、家庭や地域の学校に対する意見。要望の把握とそれらの学校運営への反映に努める学校も見られるようになるなど、地域に開かれた信頼される学校づくりが進んでいる。

課題


多くの教育長が指摘しているのは、コミュニティ・スクールへの教師の反対である。地域や家庭との均衡がこれまで以上に多くなるためますます多忙になるというのが理由である。実際の導入の際も、それが現実のものとなり、教師への説得に苦労したという。また、教育委員会の財政難により、コミュニティ・スクールの活動費の捻出がままならないことも大きな問題点とした。


参考資料 http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/community/school/detail/1344870.htm

http://www.kyobun.co.jp/opinion/20101028.html

(平成27年7月18日現在)


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