コミュニティ・デベロップメント

出典: Jinkawiki

目次

定義

国連の定義によれば「コミュニティ・デベロップメントとは、地域社会の経済的・社会的・文化的状況を改善し、国民生活のなかに統合して十分に国家の発展に貢献し得るように、地域社会住民の努力と政府当局の努力を結合しようとする過程である」となっている。


歴史

1950年初頭にインドで始まった農村の開発事業が発端となり、コミュニティ・デベロップメントの概念と手法が注目されるようになった。1950年代後半からは国連の後押しもあり、米国のスラム開発、ヨーロッパの農村の課題に対してこの方法が取り入れられ、1960年にそのピークを迎えた。この言葉が国際的に使用されるようになったのは1948年に行われたアフリカに関する行政問題の討議を行ったケンブリッジ会議といわれている。


特徴

住民の参加やその主体性を引き出しながら、コミュニティの生活改善を推し進め、技術やその他のサービスを提供する姿勢にある。その概念は包括的であいまいなため、活動内容や行動体系は教育、保険医療、社会福祉事業、住宅など多様で、国や時代によってもそれは統一されていない。ただ、住民の教育の機会、住民の組織化、なんらかの経済的インパクトを高める活動が含まれており、それぞれの活動事象が相互に関連し合い、統合的に展開されていることが多い。


課題

一番の課題は、行政からの援助と住民主体の活動のバランスや折り合いの付け方であった。住民の気付き、教育、組織化等を中核にしているとはいえ、生活向上のためには設備や施設等の具体的なサービスも必要で、それを中央や地方政府が果たすことが通常だった。そういった双方の努力のすり合わせとバランス、妥協性が課題となった。

参考文献

社会福祉法人 大阪ボランティア協会・編集 ボランティア・NPO用語事典 中央法規

参考URL

財団法人 地球開発研究所 http://www.ias.or.jp/kenkyu/detail3.html


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