サマーヒル2
出典: Jinkawiki
サマーヒルは、イギリスにある男女共学の寄宿制学校である。生徒は寄宿生がほとんどだが、通学生も数名いて、年齢は5歳から17歳である。原則として12歳以上の入学は認められていない。障害児教育思想の形成に貢献したニイルが設立した国際学校で、イギリス本国以外でも、西ドイツやフランス、そして日本の生徒が多いことでもよく知られている。
サマーヒルでは、授業の出席が義務付けられていない。授業内容は主要教科(国語や算数など)と、工作、美術、ダンス、音楽、劇などが同等の、あるいはそれ以上の重きが置かれる。通常の時間割に従って授業が行われているが、生徒は出席してもいいし、出席しなくてもいい。好きなときに出席することができるのである。これが、日本の不登校だった生徒が、サマーヒルに入学する大きな理由になっている。サマーヒルに入学してから4年間はまったく授業にでなかったという生徒もいて、実際に授業に出ない生徒は少なくない。
クラス分けは個人差(好み、適性、国籍、発達段階、達成度など)に応じて、柔軟にグルーピングされる。
教師はファーストネームで呼ばれ、その権威は人柄と専門的力量に由来する。また、年長の人も新米も、そして教員も寮母も給料は同額である。
経営面や安全衛生に関しては大人が責任を持つが、校則や行事は全校集会で決め、子ども同士のもめごとも子どもたちが扱う。票決では大人も子どもも対等の一票を行使する。
参考資料
『ニイルと自由な子どもたち サマーヒルの理論と実際』(黎明書房)堀真一郎著