サマーヒル・スクール
出典: Jinkawiki
1921年にA・S・ニールによってドイツに設立され、翌年イギリスへ移された。寄宿学校および全日制学校として運営されている。民主主義と社会的平等を大原則としている。
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特徴
子どもたちは強制よりも自由を与えることで最もよく学ぶという哲学により、全ての授業を選択式にし、子ども自身が何をするかを決めることが出来る。子どもには子どもの人生があり、子ども自身以外の誰にもそれを決める権利はないという。禁じられているのは寄宿舎内での男女同棲と喫煙。
授業を何にするかは自由であるが、生徒は学校自治のための全校集会に出席しなければならない。そこでは規則などを議論し、大人の教員と同等の一票を投じる権利を有する。
教育制度との関係
必修すべき科目を選択式にしている点で州の教育雇用局長官から非難をうけたり、1990年代には9回も視察を受けるなど、教育の質を問題視されている。実際には大学進学したものや、知的専門職についたものもいる。ただ歯車のようになって働く職についた者は多くないと、ニールは言っている。また幼い頃に入学した生徒は自由の使い方をよく覚えるのに対し、10歳を過ぎて入学した生徒は長く学科を放棄していたとも言う。
教育雇用局長官から非難を受けた際、学校がそれに6ヶ月間応じず閉校に追い込まれそうになったが、訴訟を起こした末調停案で合意することになった。その調停案も、合意するかどうかを全校集会で話し合い、全会一致で合意することになった。
日本にある類似の学校
- きのくに子どもの村学園
ニールの教育理念をもとにしている。授業の多くが体験学習。異年齢学級。基礎学習や選択式の授業と、一年を通して行われる総合的なプロジェクト、全校ミーティングなど。中学校では教科学習が増える。
- いいづな学園
幼稚園から中学校までがある。「自らの責任で自分の人生を選びとる人に育つこと」を願って、きのくに子どもの村学園と同様のカリキュラムを組んでいる。
など。