サンフランシスコ

出典: Jinkawiki

概要

キリスト教のフランシスコ会の修道士が創設者の聖フランシスコを街の名に付けたのが地名の由来である。漢字では、桑港や旧金山と表記される。桑港は、「サンフランシスコ」を音訳した「桑方西斯哥」(現代中国語普通話ではSāngfāngxīsīgē(サンファンシースーコー)の発音になる)の頭文字「桑」(サン)に、港町である事を示す「港」を加えたものである。この漢字表記は、現地の日系社会でも使われるため、商店や日本語学校などの名称によく見られる。ジャパンタウン(日本人街)にある曹洞宗の寺院「日本山桑港寺(そうこうじ)」はその代表である。一方の旧金山(舊金山)は、1849年に起こったカリフォルニア・ゴールドラッシュにちなんだ名称である。当初この地に労働者としてきた華人たちはサンフランシスコを「金山」と呼んだが、後にオーストラリア・ビクトリア州など他の地域でもゴールドラッシュが起きるとサンフランシスコは旧金山と呼ばれるようになった(「新金山」はメルボルンを指す)。現地の中国系社会では桑港と同様に「サンファン」の音を当てはめた三藩が旧金山よりも多用される傾向があり、市当局も中文での名称を三藩市としている。



歴史

サンフランシスコ、及びその周辺には元々、北カリフォルニア一帯に住んでいたオーロネ族が住んでいた。初めてこのサンフランシスコを訪れた西洋人は、スペインの探検家、ガスパー・デ・ポトラ、1769年のことだ。この時は入植は行われなかったが、その7年後の1776年にスペイン人よる入植が開始された。 ロサンゼルス同様、サンフランシスコを含むカリフォルニア州は、1821年にスペインより独立を勝ち取り、メキシコの一部となる。その後、メキシコとアメリカとの間に戦争がおき、1847年に条約によりアメリカに編入することになり、現在に至っている。 サンフランシスコに劇的な変化をもたらしたのは、1848年に始まったゴールドラッシュである。そのゴールドラッシュの始まった1848年の人口は1000人であったが、全米よりゴールドラッシュによる一攫千金を目指した人たちがカリフォルニア一帯に押し寄せ、サンフランシスコの人口も1849年には25000人、およそ25倍まで跳ね上がった。 このゴールドラッシュにより富を得た人たちは、1852年に創業されたウエルズ・ファーゴなど銀行を興し、現在の「西のウォール街」とまで言われる、金融街としてのサンフランシスコの位置の基礎が創られた。これらの資本家達は、1869年に開業された大陸横断鉄道をはじめとした交通、サンフランシスコ港などの港湾を整備し、金融業だけでなく、物資・物流の集散地としても、その後サンフランシスコは発展を遂げていく。 順調な発展を遂げていたサンフランシスコに、突然不幸が襲い掛かる。それは、1906年4月18日の午前05:12という早朝におきた、サンフランシスコ大地震だ。この地震はサンフランシスコの街のほぼ全ての建物を崩壊させ、498人が亡くなり、40万人の人々がホームレスとなった。しかしながら、サンフランシスコ市民は「フェニックス」(不死鳥)を旗印に全力で復興にあたり、バンクオブイタリー(現在のバンクオブアメリカの前身)は、家を失った人々にローンを提供し、サンフランシスコは急速に復興を果たす。 大地震から復興を果たしたはサンフランシスコを、今度は1929年の世界大恐慌が襲う。金融業がサンフランシスコの経済の大きな部分を占め、この株の大暴落を発端とした大恐慌は、サンフランシスコにも大きな傷を与える。この大恐慌により全世界は深刻な経済不況に見舞われるが、景気刺激策の公共事業として、オークランドベイブリッジとゴールデンゲートブリッジの建設がスタート、オークランドベイブリッジは1936年に、ゴールデンゲートブリッジは1937年に完成する。特にゴールデンゲートブリッジは、サンフランシスコのシンボルとして、広くその名前と景観が世界中に知れ渡っている。 サンフランシスコと日本との関わりであげなくてはならないのが、1951年にサインされたサンフランシスコ講和条約。これにより太平洋戦争が終結、日本とアメリカを中心とする連合国軍との間で平和条約が結ばれた。




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