ショック・ドクトリン2
出典: Jinkawiki
ショック・ドクトリンとは、カナダの女性ジャーナリスト、ナオミ・クラインが2007年に著した書籍。
日本語版は2011年9月に刊行された。
ショック・ドクトリンとは、クーデター・戦争・災害・テロなどの発生によって、国民が茫然自失の状態にあるのに乗じて、一部の人間が自分たちが信奉するイデオロギーに基づくシステムを根底から作り変えてしまうことを言う。
ナオミ・クラインはケインズ主義に対して市場原理主義を主張したシカゴ学派のミルトン・フリードマンとその弟子たちによる新自由主義的な国家改造の手口とそれによってもたらされた害悪をショック・ドクトリンとして糾弾した。
本書の刊行によって、シカゴ学派の悪行や、シカゴ学派による新自由主義的国家改造の企てが常にアメリカの対外政策と結びついていたことが明らかになった。
ナオミ・クライン
21世紀初頭における、世界で最も著名な女性知識人、活動家の一人として知られる。1999年に『ブランドなんか、いらない』を発表し、反グローバリゼーションにおけるマニフェスト高い評価を受けた後、2002年に『貧困と不正を生む資本主義を潰せ』を刊行し、名声を確立した。雑誌・新聞への寄稿も数多く、結婚相手のカナダ人テレビのジャーナリスト、ア- ヴィ・ルイスとは共同でドキュメンタリー映画も作成している。
参考文献
論文 災害資本主義を日常化するもの 標葉 隆馬