シリア難民

出典: Jinkawiki


シリア難民

 シリア難民とは、中東諸国で起こった、アラブの春以降、内戦が続くシリアから、国外に逃れた人々。22万人以上が死亡。国連難民高等弁務官事務所によると、人口2200万人のうち400万人以上が国外で避難生活を送る。トルコやレバノンなど周辺国を経て、ドイツ、オーストリアなどの欧州諸国へと向かうシリア難民の急増に伴い、欧州各国では、社会混乱が生じ、密航船の海難事故も頻発している。2015年欧州連合は、地域で受け入れる難民の数を大幅に増やすことを各国に提案する方針を固めたが、否定的な姿勢を示す国もあり、協議の難航が予想されている。これを受け、国連難民高等弁務官事務所は、日本を含む欧州以外の各国に対しても難民の受け入れを要請している。



原因

 シリア難民が多く生まれている原因は、長引く内戦である。現在、シリアでは、3つの勢力が互いに争っている。アサド大統領による独裁政治、反政府組織、イスラム国という勢力である。これらの発端は、民主化運動の高まりから起きた、「アラブの春」にある。この民主化運動が起きた2011年から、内乱状態が起こり、それが、今なおくすぶり続けている。3つの中で、一番の問題は、イスラム国の台頭である。このイスラム国を巡り、近隣諸国から、アメリカ、ロシアまでをも巻き込み、更に、シリア内は、不安定なまま予断を許さない状態となっている。これにより、女性や子供を含めた難民が大量に生まれた大きな原因である。また、国際社会の対応が必ずしも成果をあげていないなど、様々な原因がある。



現状 

 現在もシリア難民は増え続けている。2014年度調べでは、難民の数は、6350万人となっている。その中でもシリア難民だけで490万人もいる。シリア、アフガニスタン、ソマリアの3カ国では、世界の難民の54%を占めている。内乱が収まらないシリアでは、難民の数はどんどん増え続け、新たな問題も生み出している。シリア国内では、紛争だけではなく、迫害や暴力が横行している。2016年の1月~6月だけの統計では、500万人の人が非難を余儀なくされている。2015年に比べると、増加の割合は、3分の1には減っているものの、全体的な現象には至っていない。



日本の難民受け入れ状況 

 シリア難民に対して日本は、日本にも400人以上のシリア人が暮らしており、うち、60人以上はすでに難民申請をしている。しかし、日本で難民認定を得られたのは、わずか6人であり、約30人は、人道上の理由で、長期滞在が認められているだけである。欧米諸国と比較すると、極端に受け入れが厳しい状況である。受け入れ数が少ない理由としては、政府が、難民よりも国内の問題(子供・女性の社会進出などについてのことなど)を重視することが大きな一つの理由である。しかし、難民受け入れの代わりに、シリア、イラクの難民、国内避難民に向け、約969億円を支援すると表明している。


参考文献 https://minnkane.com/news/5844#part-61625ed9e2461c27

http://theplatnews.com/p=1255

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