ストループ効果

出典: Jinkawiki

ストループ効果とは 

 ストループ効果とは、「言葉の意味とは異なる色の付いた色名単語の色を命名する際に、(例えば、赤色のインクでかかれたおおという文字に対して赤と命名する)、単なる色パッチを命名するよりも反応が遅くなる現象のこと」(渡辺、一九九九)をいう。発見者のStroop(1935)の名を付け「ストロープ効果(現象)」と呼ばれているが、発表以来多くの心理学研究者の関心を呼びよく知られるようになった現象である。

 ストループ効果は、「色」に関連した刺激事態を越えてさらに一般化して考えるならば、何らかの情報を処理する際にその情報内容に葛藤が含まれているときに生ずる現象と考えられる。したがって、色名課題以外にもさまざまな課題が工夫できる。これらの課題例をいくつか以下に記載する。

①意味の相反する刺激対を同時に提示し、一方のみの反応を求める。たとえば「↑下」のような図において、矢印の方向をいうことが求められる。すなわちこの場合には「ウエ」と反応することが求められる。

②例えば「3 3 3 3」のような各個の中に何個の数字が含まれているか声に出していうことが求められる。

③あるものを描いた線画の中にほかのものを表す単語が埋め込まれた刺激図を見て、線画でかかれたものが何かその名前を言うことが求められる。(図-単語課題)。例えば、猫の線画の真ん中に「イヌ」という単語が書かれている図を見て、「ネコ」と反応することが求められる。


参考文献 

『認知変数連結論 認知心理学を見つめ直す』 中島義明 著

      『メタファーの心理学』 芳賀純 子安増生 編


  人間科学大事典

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