ストレス1
出典: Jinkawiki
〈ストレスとは〉
ストレスとは、もともとは物理学で用いられた用語で、物質に生じる歪みをストレスと呼ぶ。また、外部から加わる力をストレッサーと呼んでいる。Selye(1936)は私たちが体験するストレッサーはどんなものであっても生体の恒常性を崩すものであり、ストレッサーを体験すると恒常性を保とうとして非特異的な反応を起こすとして、全身適応症候群を提唱した。
〈心理学的ストレスモデル〉
Lazarusとfolkmanは、潜在的ストレッサー、認知的評価、対処行動、ストレス反応という流れを心理学的ストレスモデルとして提案した。潜在的ストレッサーとは、人をイライラさせたり悩ませたりする出来事(デイリーハッスルズ)や、人生での一大事(ライフイベント)など、ストレッサーとなりうる出来事である。認知的評価は、出来事に直面したとき自分にとって有害か無害かを評価する一次的評価と、有害と評価した出来事に対してどのような対処をどの程度うまく遂行できるかを評価する二次的評価がある。対処では、有害だと評価した出来事に対して、情報収集や具体的な行動、ストレスフルな状況そのものを解決しようとする問題焦点型と、出来事によって喚起された情動の調整を目的とした情動焦点型の2種類の対処がある。ストレス反応では、ストレッサーが直面する時に引き起こされる変化である。不安、怒り、失望、抑うつなどの感情の変化を情動的変化といい、心拍数・血圧の上昇、瞳孔の拡大、呼吸数の増加、不眠、頭痛などを生理的・身体的変化という。
〈ストレスマネジメント〉
ストレスマネジメントとは、ストレス反応の低減や予防を目的とした対応策のことである。主に➀ストレッサーの調整、➁認知的評価への介入、➂ストレス対処法への介入、➃ストレス反応への介入、➄対処資源の補充などがある。
参考
大木桃代・小林孝・田積徹(2014),日々の生活の役立つ心理学
HN;Re