スペイン内戦

出典: Jinkawiki

スペイン内戦

1936年7月から1939年3月の間に起こった第二共和制時のスペインでの内戦。アサーニャ率いる人民戦線とフランコ率いる反乱軍が争った。ソビエト連合が反ファシズムである人民戦線を支持し、ドイツやイタリアなどのファシズムが同じファシズムのフランコを支持するなど、第二次世界大戦の序曲である、と一般に言われている。


諸説

一般的に言われている「第二次世界大戦の序曲」と受け取れない面もある。1936年にスペインが直面していた問題は、当時のヨーロッパが抱えていた問題の集約ばかりとは考えられない。確かに内戦は、ヨーロッパの緊張関係を如実に反映している。だが本当の原因は、1936年をさかのぼること数十年間におよぶ、スペイン国内の政治・経済・社会の退廃に起因していた。内戦は、相対立する「二つのスペイン」の悲劇的な破裂音であったのである。二つの”狂信的ともいえる情熱と理想”が破壊的な形でぶつかり合ったのが、スペイン内戦であった。

また内戦は、伝えられるように共産主義対ファシズムの戦いでは決してなかった。事実、共産国政府陣営に共産主義者が、人民戦線陣営にファシストが、わずかしかいなかったことからみても、明らかである。むしろ、反共産主義対反ファシズムの戦い、といったほうが良いと思われる。結局、スペイン内戦は、相互のスペイン、つまり 「二つのスペイン」が共存への道を見出せずに、最後に行き着いた唯一の出口である。


参考文献

スペイン フランコの四〇年 J・ソペーニャ 講談社現代新書

'M.S'


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