スローライフ

出典: Jinkawiki

スローライフとは、文字通り「ゆっくり生活をする」という意味である。世の中がスピード化する中で、忘れかけていたことや、見えなかった大切なことを見つめなおすということである。また、スローフードという観念もスローライフの意味に含まれる。

目次

概要

ファストフードやメディアの情報速度など、身の回りを取り巻く環境は発展するに伴い、そのスピードも重視されている。速ければ速いほど良い、とされる考え方が現代の生活では当たり前のように感じられる。 スローライフの考え方は、そのスピード化している生活の中で、ゆっくりと生活しないとわからない幸せを感じたり、発見を得て、心を豊かにすることである。「速く働く心は病んでいる。ゆっくり働く心は健全である。不動の心は神聖である」と哲学者、メヘル・バーバーは言う。ゆっくり生きるということは、言い換えれば、心に余裕をもって生きなければ健康は保てない、ということでもある。 しかし、スローライフとは「だらだらした生活」とあまた違う意味を持つ。気持ちのゆるみはやる気をそいで、生活のマンネリ化を生んでしまう。重要な点は、スローライフの中でも、気持ちを引き締め、礼儀やマナーを重んじるという姿勢であるのだ。


スローフード

スローライフの一環にスローフードというものがある。現代では、コンビニ弁当やファストフード、インスタント食品といった、美味しくて、早くできるものを食す傾向がよくみられる。 スローフードとは、前述のようなファストフードを食すことを控え、栄養バランスを重視し、健康な食生活から、健康な体を維持する、という理念である。 アメリカのカリフォルニア州にはビレッジホームズという町がある。町の小道には緑があふれ、果実があればいつでも自由に食べてよいのだ。オレンジ、レモン、チェリー、桃などの様々な果実や野菜が栽培されているのだ。こうして、住民の多くは野菜や果実のおよそ7割を自給しているのだ。 また、この街には農地だけでなく、人間が生活するのに必要な施設も十分に備わっており、道路の整備もしっかりしているため、誰もが住みやすい街となっているのだ。 そして、現在では、都市に畑や緑をもたらそうと、国や地域が積極的に都市農業を支援するところも多い。キューバでは、かつて野菜を食べる習慣すらなかったが、遊牧地を農地にしていく行政機構の設置や、有機農業に関する教育・セミナーを推進させたりと、都市農業に力を入れていった。 その結果、国内のコメの7割近く、野菜の5割を生産できるようになった。

問題点

スローライフにも、問題点がある。まずは、なにをもってスローライフなのかということが確立されていないということである。このあいまいな定義から「何でもあり」な生活にならないように一つひとつを検討しなければならないという点があげられる。 次にあげられるのが、現実性という点である。スローライフをする、またはしたいという考えがあっても、日本のような先進国でそれを実現するには少し難しい点が残る。また、スローライフをするということは、今まで人間が省いてきたことを行うため、その分効率が悪くなり、コストもかかる。そして何より、スローライフを行うことで、自分の趣味や娯楽の時間も削られてしまうという欠点があるのだ。


参考

『スローライフな未来が見える』 真柴隆弘 2004年 河出書出房新社

産地産消&スローフードな生活にシフトチェンジしよう (http://www.komputemusik.com/)

スローフードの課題 (http://www.furahi.com/slowfood/contents/challenge.html)


Ryoyan


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